嬬恋北軽井沢逍遥  夏の軽井沢随想

嬬恋・北軽井沢逍遥

群馬県、現地スタッフの日本マウントです。
北軽井沢・嬬恋村や長野原町の魅力を現地からお伝えします

■ 七月の軽井沢/八月の軽井沢

梅雨明け依頼、厳しい残暑の関東地方、軽井沢町でも国道
18号バイパス沿いの温度表示で29℃、温暖化が押し寄せる
避暑地です。

新型コロナウィルス感染拡大のあおりで、観光客、特に海外
からの人たちが激減の軽井沢、例年賑わう旧軽井沢銀座も
人がまばらな様子を伝えていた軽井沢新聞7月号。それでも
密を避けようと商業施設は車のナンバー末尾で入場制限したり
商品券発行で経済支援したり。

Go Toトラベルキャンペーンの成果あってか、県外からの客
が増え賑わいが戻りつつありますが、感染者二例、町長は
その対策以上に「不当な差別的取り扱いを行わないよう」と
呼びかけていることを伝える軽井沢新聞8月号。

東北地方の某県知事も、そのことを懸命に呼びかけていましたが、
小さな町は、皆顔が知れている分、団結力の強さと裏腹に、
「何やってやがんだ、、」って、過剰に責め立ててしまうのも
田舎社会の特性なのです。田舎への移住が注目されていますが
過疎に苦悩する田舎、その田舎を離れる人が多いのはこうした
過剰な集団圧力を嫌って人々が都会に出ていった結果でしょう。

「自粛警察」が今年の流行語大賞に選ばれそうですが、
軽井沢のとある施設の駐車場でみかけたこの情景、いろいろな
ことを想像して心を痛めました。

もっとも軽井沢町に移住される人は、そこが田舎だからではなく、
豊かな自然環境のもと、都会同様の人、物、情報が満足でき、
自立したライフスタイルを築こうとしているのでしょう。
そんなことを考えさせられる記事を発見、

■ 三月から五月の人口増加 昨年の三倍
軽井沢新聞7月号の記事には、三月から五月の人口増加は昨年の
三倍、298人増だそうです。テレワークでの移住に加え、海外から
の移住者、そしてこの春開校した風越学園に通う子供と親の移住
では、と町役場の担当者。

■ 3歳から15歳が混じり合って学ぶ風越学園

私が、風越学園のことを知ったのは昨年の朝日新聞の特集記事でした。
ひとりひとりの発達段階や習熟度は様々ですし、多様な価値観を
認め合うことが大切でありながら、現代の学校教育は、同じ年齢の
子供たちを「パック旅行」のように進行されてるという現実。


(2019年9月1日 朝日新聞特集記事)
下の記事の後半で、熊本大学准教授の苫野一徳氏をはじめとした
かたがたが3歳から15歳が混じり合って学ぶ「軽井沢風越学園」
の開学準備をしていると紹介されていました。

軽井沢風越学園のサイトはこちら

今年のコロナ禍こそ予想していなかったでしょうが、独自の学びかたや
オンラインの活用など、英国や台湾の多様な事例が紹介されています。

(全て2019年9月1日 朝日新聞特集記事)

■ 三十年前に観たオープンスクールと学校建築

そんな、学年の枠を外した柔軟な学びかたは、三十年以上前から
様々な試みがなされていました。昨年一月にパナソニック汐留
美術館で行われた「子どものための建築と空間」では、その試み
の舞台になっていた学校も紹介されていました。昭和五十年代、
大学生の頃、いくつかの小学校を見学に行った記憶があります。

(展覧会の図録より)

朝日新聞の特集記事では、「オルタナティブスクール」といって
ますが、当時は確か「オープンスクール」と呼んでいました。
現今のオープンキャンパス的な意味合いではなく、クラスや教科、
そして学年の垣根を超えた「開放的な」という意味でした。
因みに「総合的な学習」は「合科」と呼ばれていました。
教科間の内容を関連付けて理解を深めるという目的でした。
そのほうが具体的で解りやすい呼び方だとおもうのですが、、

教育現場で「総合学習、何をしていいかわからない」的な話を
聞く度にガッカリするばかりです。
風越学園ではどんな風にこれらを実践していくのか興味深いです。

上の展覧会図録写真の三枚目、イサム・ノグチが制作した遊具
と北海道のモエレ沼公園が紹介されていますね。

イサム・ノグチの作品が屋外に展示されているセゾン現代美術館、
今季の企画展示がようやく開催となったので観てまいりました。

 

■ セゾン現代美術館「都市は自然」

深い緑に包まれたセゾン現代美術館

イサム・ノグチの彫刻作品

 

■ 自然と人の共生

今季の企画展示は「都市は自然」
テレワークや移住が話題となっている今年にふさわしいテーマ。
展示品や資料の一部は撮影許可のものもあり、建築要素の多い
説明部分は携帯カメラで撮って後でじっくり読むことに。

ネタバレになるので展示の内容は、皆さま観てのお楽しみに、
都会の風景と自然の風景を比較し共通点を見いだし、
自然と人の共生のカタチを見出すちからを、日本人の文化は持っている、、
というメッセージを私は感じ取りました。

そうした実践の場所として軽井沢は、様々な条件を備えた
魅力的な場所だと思います。

 

 

北佐久郡軽井沢町 発地 「レイクニュータウン八風の郷」

No,44362

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