こんにちは!富士五湖現地スタッフの富士まりもんです。
厳しい寒さが続いていますが、いかがお過ごしでしょうか?
富士まりもんは先日、甲府盆地にある風土記の丘へ行ってきました!
駐車場脇には可憐な梅の花が開いていましたよ。
周囲は梅の香りが漂ってきて春を感じさせます。
風土記の丘の正式名称は「山梨県曽根丘陵公園」といい、考古博物館や古代文化の体験ができる研修センター、東日本最大級の前方後円墳「銚子塚古墳」や「丸山塚古墳」等の遺跡が多数点在する広大な公園です。
丸山塚古墳と銚子塚古墳、大丸山古墳は国指定の史跡です。
古墳好きならかなり楽しめる公園ですし、そうじゃなくても公園として、トンネルすべり台、アスレチックなどの大型遊具をはじめ、芝生広場、甲府盆地が一望できる展望広場、バーベキュー場(要予約)、テニスコートなど公園施設が充実しているので、週末は親子連れで賑わっています。
甲斐銚子塚古墳
<国指定史跡:昭和5年2月28日指定>
全長:169メートル
後円部:直径92メートル・高さ15メートル
前方部:幅68メートル・高さ8.5メートル
古墳時代前期(4世紀後半)につくられた前方後円墳で、同時期の古墳としては東日本最大級の古墳です。後円部の竪穴式石室からは、青銅鏡をはじめ、勾玉、管玉、鉄剣、鉄刀等が出土し、墳丘には埴輪も並べられていたことが発掘調査で判明しました。
現在これらの一部は考古博物館で見ることができます。
「銚子塚」とは江戸時代の地誌類において前方後円墳についてしばしば語られる通称で、側面がお酒を入れるお銚子の形に見えることから名付けられたと考えられています。山梨県内において「銚子塚」と呼ばれる古墳は笛吹市にもありますが、そちらは「岡銚子塚古墳」と地名を頭につけて区別されています。
銚子塚古墳の前方部から、向こうの丸山塚古墳を眺めたところです。
竪穴式石室の説明看板。
1928年(昭和3年)、偶然発見され、多くの埋蔵品が出土したことが書かれています。
後円部から周囲の眺望をパノラマで撮ったんですが、途中で切れてしまいました。
今はまだ冬枯れの風景ですが、春になると桜が咲いたり古墳を覆う草の緑も萌え、とても美しい里山の風景を楽しむことができる展望台でもあります。
ちょうど古墳の鞍部に生えた大木。晴れ渡る冬の青空に立派な枝を広げています。
前方部から後円部を見たところ。写真で巨大さが伝わるといいのですが、実際にそこに立つと大きい!の一言です。
丸山塚古墳
<国指定史跡:昭和5年2月28日指定>
直径:72メートル 高さ:11メートル
古墳時代中期(5世紀初め頃)につくられた県内最大の円墳です。
銚子塚古墳の前方部から80メートルほど東側にあり、古墳の位置、大きさ、造られた時代などから、銚子塚古墳に葬られた人物の跡を継ぐ地位にあった者の墓であろうと考えられています。
銚子塚古墳より早い1904年(明治37年)に発掘されたそうで、竪穴式石室からは豊富な副葬品が発見されました。墳頂部に長さ5.5メートルの割石小口積みの竪穴式石室があって、石室内から画文帯神獣鏡・鉄刀・鉄斧・鉄鏃・鎌などが出土しました。
更に石室とは別に粘土床があり、石釧(いしくしろ=古墳時代の石製の腕輪)が出土したそうです。
園内に建つ説明看板。
左側に空撮の写真がありますが、私がかれこれ30年以上前にここを訪れた時よりも公園が広がっている気がします。以前は古墳のすぐそばまで民家が立ち並び、果樹の畑が広がっていた記憶があります。おそらく少しずつ民有地を公園へ整備していったものと思われます。
丸山塚古墳の上には多くの木が生えています。確かこの何本かは山桜で、春には花をつけていた記憶があります。
また以前は古墳の斜面を段ボールで滑って遊ぶ親子が見られましたが、今は禁止の看板が立っていました。
風土記の丘、曽根公園内を散策
古墳の脇を通り過ぎ、曽根丘陵のてっぺんを目指します。
地図上、右下にある古墳群から左上の山頂へ登っていきます。
整備された遊歩道は階段がずーっと続きますが、まだまだこれはスタートラインです。
急坂が続き息が上がってきます。
2月の風は富士北麓よりは冷たくないですが、やはり寒いです!
途中に現れたのは鍋弦塚(なべづるつか)と呼ばれる塚です。
1907年(明治40年)に陶器の壺が地元民によって発見されました。壺は14世紀前半に作られた常滑産の三筋壺と呼ばれるもので、中には火葬された骨が入っていました。1988年(昭和63年)に行われた発掘調査で、この塚が人工的に土を盛られたものであると確認され、鍋弦塚は中世の蔵骨器を埋納した墳墓であることがわかりました。
眺めの良い丘陵の中腹に作られた塚からは、南アルプスや八ヶ岳が一望できる絶景ロケーションでした。
今日は晴れているので八ヶ岳もよく見えます。
下に見えているのは丸山塚古墳です。
こちらは銚子塚古墳が見渡せました。
レンガの道を登っていきます。
この公園は全体的によく手入れされていて、落ち葉掃きはさぞ大変なことと思います。
途中、あまり人通りもなく、丘陵の上に登ってきました。
山頂には一部果樹畑があり、桃の枝に残った袋掛けの袋が風に揺れ光ります。早くも農作業している人の姿も見られました。
寒さの中、次々に花を開く梅の花。
つぼみが膨らみ、黄色い顔がのぞくマンサク?
たくさんの銀色のつぼみをつけたコブシの木
すべてが春はもうすぐそこまで来ていると告げていました。
以上、富士まりもんでした。
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