【田舎暮らし】お盆の迎え火と送り火、そして夏の思い出

田舎コラム

こんにちは!
神社やお寺など神社仏閣、歴史が大好きな前島です!

夏が近づいてきますと、【夏休み】や【お盆休み】など、長期連休の時期になってきますよね。
僕も、長期連休は、大好きです笑
子どものころからも、夏休みや冬休み、春休みなどは、大好きで、学校に行かないで、家でずっと遊んでいられるので、とても楽しかったです。
社会人になってしまうと、お盆休みも長くても、1週間くらいしかなくなってしまいますよね。
それでも、1週間の長期連休があれば、とてもうれしく感じるようになってしまうんですね。

ただ、僕のなかで、長期連休があったのは、パートナーの彼と出会う前、会社員時代まででした。
パートナーの彼と出会ってからは、彼がサービス業でしたので、休みが不定期になり、【長期連休(お盆休みや年末年始休暇、ゴールデンウイークなど)】は、取れなくなりました。
取れなくなってしまいましたが、まったく後悔はなく、むしろ【うれしい】と感じることもあります。

それはなぜかといいますと、【平日休み】という、今までにはなかった【休み】が、取れるようになったからです。
平日休みのほうが、空いていて、楽しいということを知ってしまった今は、土日休みのほうが、イヤになってしまいました笑
ですので、長期連休(お盆休みや年末年始休暇、ゴールデンウイークなど)は、むしろ仕事をしていて、それ以外の平日に休みを取って、出かけたいと思うようになりました。

さて、今回のお話は、長期連休について、ではありません。
今回は、僕がまだ、子どものころに、隣に住んでいるおばあちゃんと、夏のお盆のときに、毎年行なっていた恒例行事である【迎え火と送り火】のことについて、ご紹介していきますね!

あのアニメにも出てきていた!?迎え火と送り火

あのアニメを見たことがある方であれば、少し知っている方もいるかもしれません。
それは、新海誠監督が作った【天気の子】というアニメ映画です。
この天気の子のなかで、とあるおばあちゃんの家に行って、天気を晴れにするというシーンがあります。
そのおばあちゃんが、なぜ晴れにしたかったかといいますと、おばあちゃんの旦那さんが初盆なので、そのときくらいは晴れにしてあげたかったと言っていました。
そして、そのときに、庭に【火を焚いている】というシーンが出てきます。
このアニメ映画では、【火をまたぐ】ということをしていました。
この【火を焚く】や【火をまたぐ】などといった、この行事を【迎え火】・【送り火】といいます。

僕が、隣に住んでいたおばあちゃんと、この【迎え火】と【送り火】を、お盆の時期(たしか、8月13日の盆の入りと8月16日の盆明け)に、行なっていました。
ただ、【火をまたぐ】ということは、行なっていなくて、【火を焚く】ということを行なっていました。
迎え火】と【送り火】というのは、それぞれ違う意味でして、火を焚く日にちも違いました。
共通することは、お盆の時期に火を焚くということで、ご先祖様とのつながりを確かめるという意味でもあります。
それぞれの詳しい意味について、次に、ご紹介していきますね。

お盆

お盆

迎え火とは、いったいなんだろう?

まず、【迎え火】についてご紹介していきますね。
迎え火は、その名前のとおりでもありますが、ご先祖様をお盆の時期のはじまりのときに、家にお迎えするための【】のことです。
その火を頼りに、ご先祖様が自分の家に来るので、火を焚いて、「こちらが家ですよ、こちらに来てくださいね。」という道案内をするということです。
お盆のはじまりなので、8月13日の【盆入り】に、この【迎え火】をします。
ちなみに、現在はお盆は、8月13日~8月16日(8月15日前後)が、一般的なお盆となっていますが、明治初期までの旧暦を使っていた時代は、7月13日~7月16日(7月15日前後)に、お盆を行なっていたそうです。

僕は、まだ当時、子どもだったので、火をつけることは危ないので、できませんでしたが、おばあちゃんが、火をマッチでつけて、迎え火を焚いていました。
子どもなので、おばあちゃんに「なんで今日、火を外でつけるの?」と聞いたことがありました。
そうしますと、おばあちゃんが「これはね、ご先祖様がお盆の時期だけ帰ってきてくれるから、こっちですよ、道を間違えないでくださいねって意味で、火を焚くんだよ。それと、おじいちゃんもご先祖様と一緒に、帰ってきてくれるから、おじいちゃんにも、家はこっちだよって伝えているんだよ。」と話してくれました。
僕のお父さんのほうのおじいちゃん(区別するために、「とうちゃんじいちゃん」と呼んでいました。)は、僕が幼稚園くらいのときに、亡くなってしまったので、毎年、お盆の時期は、ご先祖様と一緒に、おじいちゃん(とうちゃんじいちゃん)を家に呼んでいました。
この夏のお盆の時期は、ご先祖様も合わせて、家族みんなが、集まる時期ということですね。

送り火は、迎え火と何が違うの?

迎え火は、先ほどお伝えしたとおり、お盆の時期の始め(盆入り)のときに、ご先祖様を家にお迎えするための火(道案内)ということでしたね。
では、次に【送り火】とは、いったいどういう行事なんでしょうか?

これも、字のとおりなのですが、家にきていたご先祖様を、天の世界(あの世)へ送るための【】のことです。
8月13日の盆入りの日に、ご先祖様を家にお迎えして、8月16日の盆明けの日に、天の世界(あの世)へ、送り返さなければなりません。
子どものときに、8月16日の夕方くらいに、おばあちゃんから送り火をやるからおいでと呼ばれて、隣のおばあちゃんの家の外にいきました。
そうしますと、迎え火のときと同じように、火を焚いて、家に来ていた、ご先祖様(おじいちゃんも含めて)を天の世界(あの世)へ送り返しました。

この送り火も、子どもですので、なんで火をまたつけるの?とおばあちゃんに聞きました。
そうしますと、おばあちゃんから「この火はね、あの世へまた帰ってくださいね。道案内しますから、この煙にそってあの世へ帰ってくださいね。また来年も来てくださいね。っていう意味で焚いてるんだよ。」と答えてくれました。
なので、送り火をしながら、またおじいちゃんも来年来てねと伝えていました。
この送り火をしますと、今年のお盆も終わったねという感じがしたり、これから秋になっていくから、だんだん涼しくなっていくなという感じがしたりしました。
こういった行事は、季節感も出てきますし、日本の伝統的な行事(文化)ですので、とても良い行事ですよね。

迎え火・送り火

迎え火・送り火

きゅうりとなすの馬と牛は、なぜ作るの?

お盆の時期に、迎え火と送り火以外にも、行なう行事があります。
それは、きゅうりとなすを使った【馬】と【牛】を作ることです。
なぜ、【】と【】を作る必要があるのでしょうか?
それは、迎え火と送り火にも関係があるんです。

迎え火で、家に来るときと、送り火で天の世界(あの世)へ帰っていくときに、ご先祖様に乗ってもらう車の代わりに、必要なのです。
それぞれの馬と牛の正式な名前は、「精霊馬(読み:しょうりょううま)」と「精霊牛(読み:しょうりょううし)」といいます。
そして、精霊馬は、きゅうりで作りまして、精霊牛は、なすで作ります。

なぜ、【きゅうり】と【なす】なのでしょうか?
ほかの野菜でもいいのではと、思われる方もいらっしゃると思います。
これには、いろんな説がありますが、旬の時期(夏野菜)の野菜であることや、形が「」と「」に見立てやすいといった説などがあるそうです。

つぎに、迎え火と送り火では、精霊馬と精霊牛のどっちを使うのかについて、ご紹介していきます。
迎え火のときは、【精霊馬】を使いまして、送り火のときは、【精霊牛】を使います。
この理由は、「」というのは、足が速く、天の世界(あの世)から、早く来れるということ、反対に「」というのは、足が遅く、天の世界(あの世)までゆっくり帰ってくださいということです。

つまり、お盆の始め(盆入り)のときは、早く現世に来て、みんなで集まりまして、お盆の終わり(盆明け)のときは、現世と見ながら、ゆっくりあの世へ帰ってくださいね、という意味が込められています。
せっかくご先祖様が、現世にきてくださったのですから、帰るときは、ゆっくり帰ってほしいですからね。
このことも、おばあちゃんから教えてもらいました。
お盆が始まる前になると、かならず、きゅうりとなすを使って、馬と牛を作っていました。
これは、火を使わないので、子どもの僕もおばあちゃんに教えてもらいながら、作りました。
この馬と牛を作るのは、結構楽しくて、毎年夏になって作るのを楽しみにしていました。

今の時代、一般的には、馬と牛の足に「割りばし」や「爪楊枝」などを使うようですが、当時は、【苧殻(読み:おがら)】を使って、きゅうりとなすにさしていました。
苧殻は、迎え火と送り火のときにも、使いますが、精霊馬と精霊牛の足にも使います。
うまくささないと、倒れてしまって、立ってくれないので、苧殻のさし方も、重要になってきます。
出来上がった精霊馬と精霊牛を飾ったあとは、おばあちゃんが「これに乗って、お盆になったら、おじいちゃんも家に来るからね。」と話していました。

なす・きゅうり

なす・きゅうり

この行事は、夏の思い出

毎年、お盆の時期になりますと、精霊馬と精霊牛を、きゅうりとなすを使って、作ったり、迎え火と送り火を行なったりしたことは、僕のなかでは、子どものころの夏の思い出になっています。
暑い夏(特にお盆の時期は、一番暑いですからね。)に、外で、迎え火や送り火をしたり、エアコンが効いた部屋のなかで、きゅうりとなすを使って、精霊馬と精霊牛を作ったり、全部終わったあとに、アイスクリームをおばあちゃんと一緒に食べたりといったことは、とても楽しく懐かしい思い出になっています。

大人になってしまうと、お盆休みが1週間しかありませんので、せっかくなら海外旅行にいこう、国内でも遠くに旅行に行こうなどと、旅行中心になってしまい、このような日本の伝統文化行事などを、行なわないことが増えてきています。
実際、僕も大人になってからは、迎え火や送り火、精霊馬と精霊牛作りなどは、行なっていません。
でも、今でも、夏になると、子どものときの、楽しかった思い出(お盆の時期の行事)を思い出して、懐かしくなります。

夏

最後に

今回は、僕が子どものときに行なっていた、お盆の行事(迎え火と送り火と精霊馬と精霊牛作り)について、ご紹介してきました。
この記事を書きながらも、懐かしいと思ってしまって、お盆の時期だけでも、この日本の文化を思い出して、なにか出来たらいいなと思いました。
今は、実際に火を焚かない迎え火や送り火などができるものが、売っているみたいで、マンションなどでもできるものがあるみたいですね。
それを使って、僕も迎え火や送り火などができたらいいなと思っています。
それでは、みなさんも楽しい田舎暮らしをしましょう!

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前島尚也
前島尚也
奈良県でパートナの彼と、2人で田舎暮らしをしている前島です。
旅行が好きで、いろんなところに2人で旅行していますので、旅行の記事なども投稿していこうと思っています。

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