こんにちは、静岡担当岩本です。少し前になってしまいますが、今年の4月18日に「伊豆半島ジオパーク」が「ユネスコ世界ジオパーク」に認定されました。
そもそも「伊豆半島ジオパーク」ってなに?
地球・大地(ジオ)と公園(パーク)を組み合わせた言葉で、大地の公園の意味ですがわかりやすくいうと、地球の活動(噴火など)の痕跡が見られる場所を「ジオパーク」と呼びます。伊豆半島には、そんな火山の噴火の歴史、痕跡など、数多くあり、この貴重な自然を守り、教育や観光事業などに活用して盛り上げようとするエリアが「伊豆半島ジオパーク」です。
世界基準の「ユネスコ世界ジオパーク」認定は国内で9番目
富士山のような世界遺産が文化、自然遺産の「保護」を目的としているのに対し、ジオパークは教育、科学振興、観光事業などに持続可能な方法で「活用」することが目的です。
2011年に日本ジオパーク(43地域)に認定されていましたが、その後2018年4月に長崎の島原半島や熊本県の阿蘇山など8地域の次に9番目のユネスコ世界ジオパークの新規登録地域に認定されました。
世界に認められた自然公園ですからこれからは世界中からの観光客が増えるといいですね。
伊豆半島は、昔は南の島に浮かぶ火山島だった!!って知ってました?
伊豆半島の成り立ちを知ろう。
静岡県の伊豆半島は今では日本列島の一部ですが、大昔(約2000万年前)は、なんと硫黄島付近に浮かぶ火山島でした。伊豆半島が乗っているフィリピン海プレートは気の遠くなるような長い年月かけ、プレートの上の火山や海底火山と共に北に移動し、日本列島に衝突して、陸地同志が海を埋め、現在のような伊豆半島ができました。これは約60万年前ですがその後、半島のあちこちで噴火が起き、天城山や達磨山などの火山をつくりました。このような火山のおかげで温泉やすばらしい景観のある伊豆半島になりました。このフィリピン海プレートは今でも動き続けていて本州に押し込み続けているそうです。
そんなジオパーク。身近にあってもなかなかじっくり見ることはありませんでした。今まで、伊豆半島は西伊豆、南伊豆を除き、別荘などの物件のある、熱海・函南・伊東・伊豆高原・東伊豆など数えきれないくらい行っていますが、物件案内の合間に近くから見学する程度だった、大室山、城ケ崎海岸など、半島の成り立ちなど知りもっと詳しく見たくなりました。
そして、今回一番行ってみたかった「大室山」に登ってみました!
ジオパークの見どころの場所のことを「ジオサイト」と呼びますが、昔から行ってみたかったジオサイト、「大室山」です。
大室山は約4000年前の噴火できた美しい円錐形で、山頂にはすり鉢状の火口があり、素人でも火山とわかりますが、このような形の火山はスコリア丘といいます。スコリアとは、軽石を真っ黒にしたような穴だらけの噴石のことですが、このスコリアが積もってできたスコリア丘が大室山です。砂時計のイメージでしょうか?
下から見上げるとお椀をひっくり返したような形。国の天然記念物に指定されています。写真でしか見たことのない火口はどんなだろうか?楽しみです!
入口には浅間神社の鳥居があります。なぜ鳥居が?と思いつつ。
木もなく、草に覆われた緑色の山をリフトで登っていきます。山頂に向かって行くリフトが見えます。
大室山にはリフト以外に登る手段はありません。登山は禁止です。
リフト券を購入。
いざ、登頂!
往復500円5分程度の空中遊覧です。
山頂に到着です。よく、ジェットコースターなどに乗ると自動写真を撮られ降りてくると現像されて売っているの、ありますよね。それのような感じでリフトの頂上付近で自動音声が流れポーズを取るんですが、その写真がリフトを降りると、もう現像されて売っているんです。ほんの数分でできます。1枚1000円。
団子屋があります。
大室山は空から見るとこんな形!どこから見てもお椀型。
今、いるところは頂上の淵のところです。毎年2月に行われる山焼きで樹木が育たない為、このきれいな形を保っているんですね。
スコリアの実物です。軽石のような感じです。
スコリアですがここにトイレをつくるときにたくさん掘り出されたそうです。
溶岩と違って軽石のような感じの物です。
お鉢めぐりスタート!
さて、山頂を一周まわります。お鉢めぐりと言うそうです。遠くに歩いている人影、わかりますか?
さて周りましょう!傾斜を登ります。
登りきると絶景が。本当は富士山まで見えるそうですが・・・・雲で見えません。遠く正面に見えるのが「小室山」
右に目をそらすと、シャボテン公園があり、温室などが見えます。このシャボテン公園の地形も小高くなっていますが、これは、大室山が噴火した時流れ出た溶岩でできたそうです。大室山の噴火はスコリア丘が出来ただけでなく溶岩も流れ出したのには驚きです。また、この溶岩は海まで流れ、城ケ崎海岸を作り出したそうです。大きな噴火と大量の溶岩だったんですね。
頂上の周りは歩きやすいように舗装してあります。結構大勢歩いています。歩きながら一番高い方へ向かいます。気持ち良いですよ。
少し歩くと、今まで富士山の方向でしたが、相模湾の方向(房総半島の方向)が一望できる位置になりますがここに6体のお地蔵さまを祀ってありました。
もう少し先へ行きます。ここが一番高いところです。海岸が見えます。少し上がっただけですが、ものすごい風です。
この本当の頂上のところまで来ると、リフトを降りたところ(売店のお鉢めぐりの看板のところ)の向かい側にあたります。少し、下ったところにある赤い屋根の建物が浅間神社です。
さて、あと、半周。下り坂です。結構急なのでゆっくり歩くように注意書きがあります。
4分の3周ったところで全景を撮影しました。火口の部分はアーチェリー場になっています。左方向に遠目に浅間神社が見えます。
さて、元に帰ってきました。浅間神社はこの階段を降りて行ったところにあります。
この大室山の入口にあった大鳥居はここにつながっていました。
数段降りると、鳥居とその奥の方に祠があるようです。他に降りていく人はいないようです。
細い下りの階段をどんどん降りると、少し寂しい神社らしくない建物がありました。階段を上がると、左に神社が。
この神社は安産と縁結びの神様です。
お参りを済ませ、反対方向に出ると、社務所のような建物が横にあり、祭典では前夜にそこでお籠りするとのことです。
大室山見学は終了です。リフトで下ります。ほんとに木のない山ですね。落ちたらコロコロ一番下まで転がります。
下りたところの売店のお土産「大室山の思い出まんじゅう」
このジオパークは何十個も見どころがありますので一つづつ制覇したいなと思います。
どこから行こうか、行きたいところが多すぎて悩みます。
ジオサイトは、西伊豆(堂ヶ島、土肥金山、黄金崎など)、東伊豆(城ケ崎海岸、河津七滝など)、南伊豆(下田、恵比寿島、入間千畳敷など)、北伊豆(三島・函南丹那断層など)伊豆半島そのものなのです。
今までに中伊豆のジオパーク「葛城山・伊豆の国パノラマパーク」や
「龍宮窟」に行って来てますので私のブログを覗いてみてください。
この日は小室山迄行きましたので次回のジオサイトは「小室山」です。
スコリア規模は小さいですが溶岩でできた周囲が公園になっていて裾が広い感じでした。
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日本マウントでは、このジオサイトのある、伊豆半島に多くの別荘や住宅物件をご案内しています。
別荘を拠点にジオサイトめぐりもいいですね。
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