こんにちは!富士五湖現地スタッフの富士まりもんです。
富士五湖地方の桜はそろそろ咲き始めたところですが、桜の見頃はもう少し先になりそうです。
さて、富士まりもんは毎年恒例の山桜を訪ねて西伊豆へ行ってきました!
山桜には少し早いかな〜と思いつつ、お天気がいい平日を狙って出かけたのですが果たして桜は・・・。
桜日和の西伊豆海岸線をドライブ
青い海の向こうにくっきりと浮かぶ富士山。
今日は絶好の桜日和です!
遠く霞んでいますが、肉眼では白い雪をいただく南アルプスもよく見えました!
内浦の海沿いの道路脇に植えられた桜(ソメイヨシノ)はほぼ満開の見頃でした!
西浦の入江から見た富士山とヨット。養殖用のいけすも遠くに並んでいます。
海辺の山々には広葉常緑樹の新緑が美しく、色とりどりの新芽を開いてまるで花が咲いたようでした。
大瀬崎を俯瞰する位置で富士山とのツーショット。左側奥に雪をいただく南アルプス連峰がうっすらと見えています。
この日は風が強く、沖合の海は白い波頭が立っていました。
私も写真を撮るために車を降りた途端、かぶっていた帽子が突風に飛ばされて崖下まで落ちて慌ててしまいました〜。ツバもなくすっぽりかぶるニットタイプの帽子がまさか風で脱げるなんて、予想だにしてなかったことです(笑)。
同じく大瀬崎の海岸の様子。広葉常緑樹の新緑と落葉樹の新緑、そして山桜が所々に混じって咲いている様子です。いかにも春の彩りが美しいですね!
毎年観察している山桜ポイント。所々に薄紅色の山桜が咲いています。
井田の集落から見る富士山。
まるで浮世絵のような光景にうっとりします。ここ井田地区は田んぼや畑があり、のどかな漁村の風景と切り立った海岸線が美しい場所です。
井田の明神池周辺にある桜は3〜4分咲きという感じでした。
桜の向こう側は海岸になっています。
土肥へ向かう途中のここも山桜観察ポイントです。
白系の山桜がもっと咲いてくれば、また一段と華やいでくるでしょう。
さてこちらは松崎町。大沢温泉という小さな温泉地の川沿いにソメイヨシノが植えられています。満開から散り始めといったタイミングで、見事な桜吹雪も見ることができました!
青空と桜、見事に映えますね〜。
川の上流にはご覧のように橋を渡って行く「山の家」という日帰りの露天風呂があります。ここの温泉は山肌の岩盤を削り出した湯舟の底から、「ゴボッゴボッ」と大きな音を立てながら、毎分230リットルもの温泉が湧き出しています。源泉掛け流しの新鮮なお湯と渋い湯治場の雰囲気を残す建物が味わい深い大好きな温泉です。
こちらは那賀川沿いの桜並木です。松崎町の中心を流れる那賀川の河口から大沢温泉までの約6キロにわたり、約1200本のソメイヨシノが春を彩る桜の名所です。
こちらの桜は大沢温泉よりも意外に開花が遅れていて、3〜5分咲きほどでした。
また同じエリアに「田んぼをつかった花畑」もあるのですが、やや盛りを過ぎてしまったのか、田んぼのお花畑は淋しい状況でした。
田子節の製造現場を見学
田子でいつも鰹節を買っているお店に立ち寄りました。
カネサ鰹節商店さんです。
店内はこじんまりしていて、鰹節や削りぶし、潮かつお関連商品などが並び、素朴な売店といった雰囲気です。
田子は、明治から昭和にかけて漁業を中心とした鰹節加工業が繁栄し、西の土佐・薩摩に対して、東の一大産地は西伊豆の田子で、特にカビ付けを4回以上行う本枯節は全国的に評価の高い名品と言われています。
■伊豆田子節の歴史
伊豆半島の田子地区は、伊豆七島の近海で鰹節に適したカツオがたくさん獲れ、気候や風土も鰹節造りにとても適した土地でした。
最も古い歴史上の記録は、733年(天平5年)に奈良朝廷へ「堅魚(カツオを素干にしたもの)」を税金として収めたという木簡が、平城宮跡から発見されています。
伊豆節は紀州や土佐、薩摩節といった先行の鰹節産地に追いつくよう改良を続け、1801年土佐から来た漁師の与一から土佐節製造法が伝わります。
この際、燻乾法の改良などが行なわれ、土佐節をさらに改良した改良節で、長期にわたり保存がきく「伊豆節」が完成。
伊豆田子節はこの後もカビ付けを何度も繰り返して鰹節を乾かす方法が考案され、鰹節の改良が進んで行きます。そして鰹節をもっと美味しくするため、独特製法「手火山式燻乾法」(カツオの味を鰹節の中に閉じ込め燻し乾かす製法)をあみだします。この製法はまさに熟練の技が必要でしかも大変手間のかかる効率の悪い方法ですが、鰹節本来の味と香りを凝縮させます。この「手火山式燻乾法」を使った改良節は伊豆全体に広まり、伊豆節独特の燻乾方法となります。その後の伊豆節は土佐節や薩摩節と並び、3大名産品と呼ばれるようになります。
田子地区は、明治から昭和にかけて漁業を中心とした鰹節加工業が栄えて行きます。昭和初期には、40艘のかつお船と40軒の鰹節製造店がありました。
全国的に高い評価を受けていた伊豆田子節は、主に贈答用として、お祝いの席に多く使われていたと言います。
伊豆田子節は、駿河湾の対岸に位置する焼津に伝えられ、焼津節として発展します。焼津は田子から学んだ製法をさらに改良し、機械化による大量生産をしていきました。カツオ漁の遠洋化に伴い、焼津港は国内有数の水揚港となり、原料のカツオが潤沢に確保可能になりました。また、東海道本線の開通により東京への輸送ルートも確保され、ますます発展を遂げていきます。
一方、昭和40年以降、田子は近海でたくさん獲れた質の良いカツオの漁場がだんだん沖合いに移動し、カツオ漁は遠洋での操業が主力になっていきますが、かつお船の老朽化、漁法の変化、船の大型化などに対応できず、かつお船も徐々に姿を消して行きます。同時に鰹節製造者も減少し、かつお船の衰退が鰹節製造店をも衰退させることとなります。
しかし、田子に現存する鰹節製造業者は、古来からの手火山方式による鰹節造りにこだわり、その伝統製法を守りつづけて、今も昔ながらの素晴らしい鰹節をひとつひとつ大切に作り続けています。
今回購入した本枯節。大きい節なので、量り売りでもそこそこの値段になりますが、わが家はこれで数ヶ月は使えるので、長い目で見るとスーパーの削り節を購入するより安上がりです。
そして何より田子節は品質が良く、スッキリとした上品な出汁に仕上がります。これは他の産地の本枯節に比べても抜きん出た味と品質を誇っていると思います。
今回はお店脇の製造所内を見学させてもらいました。
初めて入る製造現場の渋い雰囲気に感動です!
製造工程を説明する写真も掲げられています。
ゴザの上には出来たてのカツオの塩からが瓶詰めで並べられていました。
潮かつおや鰹節をわらで編んだものが飾られていました。
これもまた美しい造形ですね〜。
■潮かつおとは?
別名正月魚とも言われ、古来から縁起のよい食として正月神棚にお供えした保存食。
かつお漁を中心とした漁師町では、お正月に航海の安全と豊漁豊作を祈願し神ワラでお飾りを付けた潮かつおをつるしました。伊豆独特の季節風を利用し、限定期間(11月〜1月の上旬まで)で製造される伊豆田子の特産品です。
製造工程で使う独特な道具の展示
絵本があるようで、田子の風景やカネサ鰹節商店が掲載されています。
製造現場の奥の庭ではカビ付けした鰹節を天日干ししていました。一番カビ、二番カビ、三番カビ・・・カビ付けと天日干しを繰り返し、気の遠くなるような手間をかけて、おいしい鰹節ができるのです。どうかいつまでもこの素晴らしい伝統の技が受け継がれていきますように、願ってやみません。
イカすどんぶり! 沖あがり食堂
西伊豆町仁科港はイカが名産です。一本釣りで生きの良いまま出荷する「仁科のヤリイカ」は「しずおか食セレクション」にも選定されています。
仁科漁協の向かいにある沖あがり食堂は、真イカ、スルメイカ、ヤリイカなど季節によって変わる新鮮なイカをリーズナブルな値段で食べられる漁協直営食堂です。
定番メニューは3つ。スルメイカを生姜醤油でいただくイカス丼。スルメイカを漬けにし西伊豆の夕陽をイメージした卵の黄身が乗った夕陽丼。そして両方の味を楽しめるイカ様丼といずれもユニークなネーミング。
ごはんはゴマや刻んだたくあん入りの酢飯に海苔が散りばめられ、その上に細い短冊に切られたイカが乗っています。香の物とふのりが入ったお味噌汁付。
本日のおすすめメニューもあります。
食堂内には売店も併設され、干物やサザエ、海産物のお土産等も販売されています。
実はこの後、田子に再び立ち寄り、エビとイカがこんもり入ったゴージャスかき揚げを食べちゃったのは内緒です(笑)。写真を撮り忘れたので次回機会があればご紹介しますね。すご〜く美味しいかき揚げなのです!
最後は黄金崎から見た富士山と桜です。
岬は風が強く吹き飛ばされそうでしたが、桜はしっかりと花をつけて海を臨んで咲いていました。人もかくありたいと思います。
以上、富士まりもんでした。
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