古民家を売るときの注意点は?古民家の魅力も含めて解説!

不動産売却の相談・方法

「古民家って売れるの?」そんな疑問をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。

相続などで古民家を相続したものの住む予定もない…など、さまざまな理由で古民家売却を検討している方もいるでしょう。

築年数の古い古民家は売れるのか不安なものですね。

古民家は、築年数の古さや間取り違いから売りにくい物件でもあります。

古民家には、古民家の売り方があり注意点を把握しておくことが大切なのです。

この記事では、古民家を売るときの注意点や古民家のメリット・デメリットまで分かりやすく解説します。

古民家とは

古民家とは、日本ならではの古い家屋のことを言いますが、厳密な定義はありません。

国が指定する文化財登録制度では、原則として築50年以上経過した建築物を文化財として登録することから、「築50年以上」が一定の目安となるでしょう。

ただし、築50年以上経過した物件でも、現代的な造りで古民家のイメージとは異なる物件も数多くあります。

一般的には、「古民家」と呼ばれる物件は、次のような特徴があります。

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  • 日本の伝統的工法である木造軸組で作られている
  • 土間や太い柱、梁がある
  • 茅葺屋根や草葺き屋根、日本瓦屋根

近年、独特な造りで趣のある古民家は、リノベーションして新しい住居としてや地域の交流施設・カフェなど再利用されるなど、人気が高まっている傾向にあるのです。

しかし、人気があるとはいえ売却するとなると簡単にはいかないため、注意しなければなりません。

古民家は築年数が古く間取りも現代の居住用物件とは異なるため、需要は限られてくるものです。

古民家には、古民家ならではの売却ポイントを押さえることが大切になります。

古民家の魅力とは?古民家のメリット・デメリット

古民家には、古民家ならではの魅力があります。

古民家を売り出すためには、古民家の魅力(メリット)とデメリットを把握し、アピールと対策することが重要です。

ここでは、古民家のメリット・デメリットを見ていきましょう。

古民家のメリット

古民家のメリットには、次のようなことがあります・

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  • 趣のある暮らしができる
  • 間取りが広い
  • 広々利用しやすい
  • リノベーションしてカフェとして営業する人もいる

古民家の大きなメリットが、独特の雰囲気の中、落ち着いて趣のある暮らしができることと言えるでしょう。

多少の不便はあるでしょうが、伝統的な日本家屋の中で、木の香りに包まれ日々の暮らしを丁寧に過ごせます。

古民家は、天井の高さや部屋数の多さが特徴でもあり、広々とした造りであることが一般的です。

そのゆとりある広々としたスペースを、自由に活用できるという点もメリットとなります。

旅館のようにくつろげるスペースを活かして、来客をもてなすことも可能でしょう。

近年は、古民家をリノベーションしてカフェやレストラン・民泊などとして営業する人も増えてきています。

古民家のデメリット

古民家のデメリットとしては、次のようなことがあります。

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  • 耐震性の問題
  • セキュリティの問題
  • 冬は寒い

築50年以上経過した物件であるため、耐震性に不安がある面には注意が必要です。

現在の耐震基準は、1981年に改正された新耐震性基準が適用されています。

そのため、それ以前の建築物では現在の耐震基準に適用していない可能性が高くなるのです。

とくに古民家は、築年数の古さから耐震性・耐久性に大きな問題がある可能性も高く、耐震のためのリフォームが必要な場合もあります。

また、マンションであればオートロックや防犯カメラ、戸建てでも玄関の二重ロックなどセキュリティを保たれているものです。

しかし、古民家ではセキュリティ面に不安を感じる方もいらっしゃるでしょう。

古民家は、現代の物件のようなセキュリティが付いていないものです。

また、開放的な造りである反面、縁側や勝手口など出入りも多くセキュリティがしっかり保てないというデメリットもあります。

開放感がある造りでのデメリットは、セキュリティだけでなく冬の寒さにもあります。

夏場は涼しく過ごせますが、冬は寒いというデメリットになります。

冬の暖房代は夏の冷房代よりも高くなりがちなので、冬に寒いのは光熱費の負担が増えることにもつながるでしょう。

古民家の場合は、上記のようなデメリットがあるため、リフォームの際にはそれぞれのデメリットをカバーできるように考慮する必要があります。

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古民家を高く売るポイントや注意点

ここでは、古民家を高く売るためのポイントや注意点について見ていきましょう。

ポイントや注意点としては、次のようなことがあります。

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  • 古民家の魅力を存分にアピールする
  • 残置物は撤去しておく
  • 建物解体も検討する
  • 契約不適合責任に注意する
  • 解体するときは固定資産税に注意
  • 相見積もりを取る

古民家の魅力を存分にアピールする

古民家ならではの魅力を存分にアピールすることが売却のポイントになります。

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  • 広い間取りでのびのび生活できる
  • 豊かな自然の中で生活できる
  • 自然素材で造られている
  • 趣のある空間を楽しめる
  • 開放的な間取り
  • 古民家の歴史や築年数
  • 梁・大黒柱や使用している木材

上記のように、古民家にしかない魅力を存分にアピールすることで、古民家を求める人の心に刺さるでしょう。

また、古民家の生活は古民家に住んでいる人が一番わかっています。

生活しているうえでの良い点などを一度書き出して情報をまとめておくとよいでしょう。

残置物は撤去しておく

古民家をそのまま売る場合も、解体して売る場合も、家財などの残置物はすべて撤去することが必要です。

そのまま売る場合、家屋内に残置物があると不動産会社では取り扱ってくれない場合があります。

また、解体する場合でも残置物があると解体を請け負ってくれない場合や、残置物処理費用が上乗せされる可能性があるのです。

そのため、残置物はすべて自分で撤去しておくようにしましょう。

建物解体も検討する

古民家の需要があるとはいえ、人気があるのは一部の造りのいい古民家です。

劣化が激しい、倒壊しそうなど建物として売り出すことが難しい場合は、解体して土地として売り出すのも一つの手と言えます。

ただし、解体するとしても自分の判断で解体を進めるのはおすすめできません。

状態によっては少しリフォームすれば建物として売れる可能性もあるでしょう。

古民家を自分でリフォームして利用したいという買い手もいるものです。

一度解体してしまうと、建物として売り出すことは不可能になります。

解体するかどうかは、まず不動産会社に相談して決めるようにしましょう。

不動産会社であれば、購入者のニーズも分かっているので解体かリフォームかなどのアドバイスしてもらえます。

また、不動産査定時に、解体した場合とそのまま売る場合の査定を同時にすることも可能なので、査定額も判断材料とするとよいでしょう。

契約不適合責任に注意する

契約不適合責任とは、契約書とは異なる内容の物件を引き渡した場合に売主に問われる責任のことを言います。

契約書に記載されていないのに、雨漏りがあったなどという場合にこの責任が問われます。

契約不適合責任を問われると、売主は修繕費用の負担だけでなく賠償請求を受けることや契約自体を白紙撤回されるなど負担が大きくなるのです。

契約不適合責任を回避するためには、建物の不具合をすべて把握し契約書に記載しておくことが必要です。

古民家の場合、築年数の古さから修繕しなければならない箇所や不具合も多いものです。

買主にそれらの不具合を伝えずに、引き渡してしまうと契約不適合責任を問われる可能性が高くなるので注意しなければなりません。

建物の不具合をすべて把握し、契約書に明記し買主に理解してもらうようにしましょう。

解体するときは固定資産税に注意

建物を解体して売却する場合、固定資産税が高くなることに注意が必要です。

土地や建物と言った不動産に課せられる固定資産税は、土地に居住用の建物が建築されていると優遇措置が受けられるという特徴があります。

土地だけに比べ、居住用の建物が建築されていると、その土地の固定資産税は最大6分の1にまで減額されるのです。

しかし、建物を解体し更地になってしまうとこの優遇措置が受けられないため、減額されない高い固定資産税を納める必要があります。

解体後すぐに売却や土地活用できるなら大きな負担にはならないでしょう。

しかし、更地のまま保有し続けると固定資産税の負担が大きくなることには注意が必要です。

相見積もりを取る

古民家を売却する場合、複数の不動産会社に査定してもらい見積もりを取ることが重要です。

一つの不動産会社だけの査定では、その金額の比較ができません。

複数の会社を比較することで、金額の正当性や対応などを比較できるようになるのです。

また、古民家の場合は古民家売却に強みのある不動産会社を選ぶことも重要になります。

古民家は、需要が限られているため、取り扱いのない不動産会社では売却が難しいものです。

古民家売却の実績が豊富な会社に依頼することでスムーズに売却できるでしょう。

不動産会社選びは、売却するうえでとても重要なことです。

査定価格だけでなく、サービスや対応・実績・取扱など総合的に判断し、信頼できる不動産会社を選ぶようにしましょう。

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まとめ

古民家を売るときの注意点や古民家のメリット・デメリットをお伝えしました。

日本の伝統的家屋である古民家は、間取りの広さや趣などの魅力があり人気を集めています。

しかし、築年数の古さなどから売りにくいものでもあるので、デメリットをしっかり対策する必要があるのです。

この記事を参考に、古民家のメリットをしっかりアピールしつつ、デメリットを対策し古民家売却を目指してみましょう。

古民家売却では、古民家の取り扱い経験が豊富にある信頼できる不動産会社をパートナーに選ぶことが重要です。

この記事の著者

宅地建物取引士:今村 崇一
宅地建物取引士:今村 崇一
資格:宅地建物取引士
不動産会社に10年を超えて在籍し、Webの業務をこなしながら宅建の資格を取得。勤務中に色々なお客様の悩みや喜びの気持ちに接して来た経験を活かして、不動産売却(別荘売却)に少しでもお力になれるよう協力します。
売却するということは、お客様の目に留まる集客サイトが必要です。
このサイトに物件を掲載することが売却への早道になるよう努力し続けます。
ぜひ「いなかも家探し」に掲載してと不動産会社にお願いしましょう。
https://resort-bukken.com/

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