「東京から那須へ」夫婦で移住した70代女性が、なぜ今「都会回帰」を選んだのか?その意外な理由とは

不動産売却の相談・方法

まさか、私が那須の家を手放す日が来るなんて…。

そう、70代になっても現役で仕事を続けていた東京の暮らしに少し疲れて、自然豊かな那須へ移住したのは、もう10年前のことでした。あの時は、「これからは静かに、のんびりと那須の素晴らしい景色を眺めながら過ごそうね」と、夫と何度も語り合ったものです。

新緑の眩しさ、紅葉の錦、冬の凛とした空気。
那須には、東京では決して味わえない四季折々の美しさがありました。
地元の新鮮な野菜を使った料理を楽しんだり、近くの温泉でゆったりと過ごしたり。
本当に理想の毎日がそこにあった、そう思っていました。

でも、最近、少しずつ変化が訪れてきたんです。
最初は小さなことでした。夫がちょっとした坂道で息を切らすようになったり、私が買い物のたびに車の運転が億劫になったり…。
そしてある日、夫がポツリと言ったんです。
「そろそろ、もう少し都会に近い方がいいんじゃないか…?」と。

その一言で、私の心は大きく揺れました。那須での生活は本当に楽しかった。
でも、この先、私たちの体が言うことを聞かなくなった時、どうすればいいんだろう?
医療や介護、交通の便。東京に住む子どもたちとの距離。漠然とした不安が、少しずつ形になってきたのです。

そして、ついに私たちは決断しました。那須の家を売却し、もう一度東京近郊へ引っ越すことを。でも、これがまた大変で…。どこに相談すればいいのか、いくらで売れるのか、そもそも売れるのかどうか。正直、途方に暮れていました。

もし、あなたが今、那須での移住を考えている、あるいはすでに移住しているけれど、将来の住まいについて漠然とした不安を抱えているとしたら、私の経験がきっと役に立つはずです。

この先、私たちが直面した那須での不動産売却のリアル、そしてそこから見えてきた70代夫婦のセカンドライフを成功させるための秘訣を、包み隠さずお話ししていきたいと思います。

那須の夢と現実:なぜ70代夫婦は「都会回帰」を選んだのか?

那須に移住した当初は、本当に夢のような日々でした。朝は鳥の声で目覚め、淹れたてのコーヒーを片手にテラスに出れば、雄大な那須岳が目の前に広がるんです。
東京では考えられない贅沢ですよね。

夫と二人、ガーデニングに精を出したり、地元の陶芸教室に通ったり。近所には同じように移住してきた方も多くて、すぐに気の合う友人もできました。
週に一度はみんなで集まって、持ち寄りの料理を囲んでおしゃべりするのが楽しみだったなぁ。

那須には、新鮮な野菜が手に入る道の駅がたくさんあるし、有名なパン屋さんやチーズ工房もあって、食いしん坊の私たちにはまさに楽園でした。
特に、那須御養卵を使ったプリンは絶品で、手土産にするといつも喜ばれましたね。

でも、そんなバラ色の生活にも、少しずつ陰りが見え始めたんです。
最初の兆候は、夫が足腰の痛みを訴えるようになったこと。広い庭の手入れが、だんだんと重労働になっていったんです。

そして、私は車の運転。スーパーや病院へ行くにも車が必須なんだけど、年々、運転が億劫になってしまって…。
特に冬の雪道は、本当に怖かった。何度かヒヤリとしたこともありましたから。

それに、私たち夫婦には子供がいないわけじゃないけれど、みんな東京で忙しく働いている。
何かあった時に、すぐに駆けつけてくれるわけじゃないって考えると、やっぱり不安は大きかったですね。

隣に住む友人も、体調を崩して都心の病院へ通うのが大変だって話を聞いて、「ああ、他人事じゃないな」って思ったんです。

那須の豊かな自然は素晴らしい。でも、それが同時に、歳を重ねるにつれて「生活の不便さ」という形で私たちにのしかかってきたんですよね。

医療機関へのアクセス、公共交通機関の少なさ、そして万が一の時のサポート体制。そういったものが、だんだんと気になり始めてしまったんです。

決断の時:那須の家を売る、その「途方もない」壁

「那須の家を売って、東京に戻ろう」。夫の一言で決断はしたものの、そこからが本当に大変でした。
まず、何から手を付ければいいのか、全く見当もつかないんですよ。「不動産売却」なんて、私たちにとっては未知の世界ですから。

インターネットで調べてみても、専門用語ばかりで頭が痛くなるばかり。

知人のつてを頼って、地元の不動産会社にいくつか相談に行ってみました。
でもね、どこも「別荘地だから買い手がつきにくいかもしれませんね」「時期を選んだ方がいいですよ」なんて、なんだか及び腰なんです。

中には、「リフォームしないと難しい」なんて言われたりして、私たちの気持ちはどんどん沈んでいきました。

正直、「この家、本当に売れるんだろうか…」って、夜も眠れないほど悩みましたね。

私たちが丹精込めて手入れしてきた庭も、冬には薪ストーブで温まったリビングも、もう誰にも必要とされないんじゃないかって。
そんな風に考えてしまうと、なんだかとても悲しくなってしまって…。

あ、それから、那須の物件って、一般的な住宅とはちょっと違うじゃないですか。
別荘として使われることも多いし、土地も広かったりするから、普通の不動産屋さんだと、その価値をちゃんと見てくれないんじゃないかっていう不安もありました。

私の経験では、「田舎暮らし向き物件」や「別荘」の売買に特化している不動産会社を探すのが、何よりも重要だと痛感しましたね。

このままでは埒が明かない。そう思った私は、ある日、とあるリゾート物件専門の不動産会社のウェブサイトにたどり着いたんです。

そこには、私たちと同じように那須からの都会回帰を考えている人の体験談がたくさん載っていて、「これだ!」って直感しました。

専門家との出会い:希望の光が見えた瞬間

そのウェブサイトで見つけた不動産会社に問い合わせてみたのが、私たちにとっての大きな転機でした。
担当してくれたのは、私と同年代くらいの女性の担当者さん。彼女は、私の話をじっくりと聞いてくれました。
那須での思い出、移住を決めた時の気持ち、そして今の不安。全てを包み隠さず話せたんです。

「那須での暮らし、本当に素敵だったんですね。でも、これからの生活を考えたら、都心に近い場所に戻りたいというお気持ち、とてもよく分かります。」

彼女のその一言で、私の胸のつかえがスッと取れた気がしました。
これまで誰にも理解してもらえなかった悩みを、初めて分かってくれる人がいる。そう感じたんです。

彼女は、那須エリアの不動産市場にとても詳しくて、私たちの家の「本当の価値」を丁寧に評価してくれました。
立地や築年数だけでなく、広い庭の手入れが行き届いていること、薪ストーブがあること、そして何よりも、私たちがこの家で紡いできた「思い出」まで含めて、この物件が持つ魅力を最大限に引き出そうとしてくれたんです。

この物件は、那須でのセカンドライフを夢見る若い世代の方々にも、きっと響くはずですよ。

そう言われた時、驚いたと同時に、とても嬉しかったのを覚えています。
私たちはもう70代だけど、これからの那須暮らしを夢見る若い人たちがいるんだって。
なんだか、私たちの思いが、次の世代に繋がっていくような気がして、胸が温かくなりました。

具体的な販売戦略も、私たち夫婦の状況に合わせて丁寧に提案してくれました。
「こんな風に魅力を伝えていくんですね!」と、目から鱗が落ちる思いでしたよ。
やはり、専門分野に特化したプロは違う。そう確信しました。

那須を後にする日:新たなステージへ

その後、売却活動は驚くほどスムーズに進みました。あの時、あきらめずに専門の不動産会社に相談して本当によかった。わずか数ヶ月で、私たちの那須の家は、素敵な若い夫婦の手に渡ることになったんです。

内覧に来たそのご夫婦は、私たちの家を本当に気に入ってくれて、特に広い庭を見て「ここで子供たちと思いっきり遊びたいです!」と目を輝かせていたのが印象的でした。
私たちが大切にしてきたこの家が、また次の家族の幸せな思い出を育む場所になる。そう思うと、寂しさよりも、安堵と喜びがこみ上げてきました。

那須を離れる日、夫と二人で家を振り返りました。
たくさんの思い出が詰まったこの場所。楽しかったこと、悩んだこと、全てが走馬灯のように思い出されました。
でも、決して後悔はありません。なぜなら、私たちは自分たちの決断で、次のステージへ進むことを選んだのだから。

今、私たちは東京近郊のマンションで、新たな生活を始めています。最寄りの駅から徒歩圏内で、スーパーも病院もすぐそこ。
子供たちや孫も、以前より気軽に会いに来てくれるようになりました。
那須での暮らしも最高だったけれど、今のこの便利さ、安心感は、やはり代えがたいものがあります。

70代からの住まい選び:後悔しないための3つの教訓

私の経験から、70代からの住まい選び、特に田舎暮らしから都会回帰を考えている方へ、いくつかお伝えしたいことがあります。

  1.  変化を恐れないこと
    私たちは歳を重ねるごとに、体も心も変化していきます。若い頃に思い描いた理想の生活が、年を重ねるにつれて現実とズレてくることは、決して珍しいことではありません。「もう少し便利な場所へ」という思いは、決して逃げなんかじゃない。むしろ、賢明な判断なんです。
  2.  専門家を頼ること
    特に不動産の売買は、人生の中でも大きな決断の一つです。私たちのように、別荘や田舎暮らし向きの物件に特化した知識と経験を持つ不動産会社を選ぶことが、成功への鍵だと強く感じました。彼らは、あなたの物件の真の価値を見出し、適切な買い手を見つけてくれるはずです。
  3.  家族とじっくり話し合うこと
    これが一番大切かもしれませんね。今回の私たちの決断も、夫と何度も、何日もかけて話し合いました。子供たちにも相談しました。みんなで納得して進むことで、どんな困難も乗り越えられた気がします。

那須での暮らしは、私たち夫婦にとって、かけがえのない宝物です。そこで得た経験があったからこそ、今の私たちがいる。そう信じています。

もしあなたが今、那須での生活に不安を感じていたり、売却を考えているけれどどうすればいいか悩んでいるのなら、私に相談した時のように、まずは一歩踏み出して専門家に相談してみてはいかがでしょうか?

あなたの「これからの暮らし」が、もっと豊かで、もっと安心できるものになりますように。

那須エリアでの不動産売却をご検討の方へ。まずはご相談ください。

▶︎ 那須エリアの不動産売却に関するご相談はこちら

この記事の著者

宅地建物取引士:今村 崇一
宅地建物取引士:今村 崇一
資格:宅地建物取引士
不動産会社に10年を超えて在籍し、Webの業務をこなしながら宅建の資格を取得。勤務中に色々なお客様の悩みや喜びの気持ちに接して来た経験を活かして、不動産売却(別荘売却)に少しでもお力になれるよう協力します。
売却するということは、お客様の目に留まる集客サイトが必要です。
このサイトに物件を掲載することが売却への早道になるよう努力し続けます。
ぜひ「いなかも家探し」に掲載してと不動産会社にお願いしましょう。
https://resort-bukken.com/

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