田舎の・・富士吉田の・・歴史がつながる ふじさんミュージアム 

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こんにちは、富士五湖案内スタッフのなるたかです。春が来ましたね。

まわりの色が一気に増えました。松の緑と幹の茶色だけだった景色に、ダンコウバイの黄色、桜の枝先の赤色。

そして間もなく桜のピンク、木々の新芽の様々な緑がひろがります。

すでに足元にはさわやかなフキノトウがそこかしこに。

そんな冬と春の合間に別荘から信号3つ所要20分の富士山ミュージアムへ行きました。

<駐車場にて気になる看板たち>

駐車場に着くと壁には「リニューアルオープン」「プロジェクションマッピング」の文字が。

2013年に富士山が世界文化遺産に認定されたことを受け、2015年に再オープン。

2000分の1縮尺の立体富士山に、四季折々の映像を投射させるプロジェクションマッピングが活用されています。

富士山をテーマにした写真展示も行われています。

案内地図には「P」の文字が4つあります。目の前の国道138号線を挟んだ道の駅からも歩いてこれます。十分な駐車台数が確保され、一般の方、観光客、修学旅行など広く受け入れられます。

さりげなく目についた「東海道自然歩道」。この一つの看板は、実に長さ1,697 kmの長距離自然歩道を示しています。11都府県約90市町村にまたがって続いているもの。東京都八王子市高尾の「明治の森高尾国定公園」から大阪府箕面市箕面の「明治の森箕面国定公園」まで、ここ富士吉田から先、とおくつながっています。

アメリカのアパラチア山脈などで建設されていた自然歩道(アパラチアン・トレイル)を参考にし、厚生省発案のもと1973年に完成となったようです。

好奇心の連鎖になかなかミュージアムへたどり着けませんが、ふと横を見ると松に青テープがついています。

伐採予定でしょうか。敷地内の造成目的かもしれませんが、松の伐採というと気になるのが「松くい虫」。林野庁によると全国的には減少傾向とあり、山梨県も同様でした。ですが長野はあまり減少しておらず、その量も山梨県の十倍とあり、まったく他人事とは思えません。

<和風な造りに時代が錯綜>

純粋和風なトイレが現れました。

海外からのインバウンド多い場所がら、トイレにもしっかりと力をいれてリニューアルしたと感じます。掃除も行き届いたこの空間がなによりの「日本体験」につながるのかもしれません。

見上げると「格子天井」。羽目板とまではいかなくても重厚感がはっきりある造りにうれしくなってしまします。

手前の車椅子の絵はノーマルだったのに・・・男女ともに時代が変わっていました。ところが・・

ドアを超えればまさしく現代のテクノロジーに再会です。私がかってに興奮しすぎでしょうか。このメリハリが気持ちよかったです。

後ももう少しで受付に到着できる・・とおもい下を向いたら「ふじさんミュージアム」の文字が「溶岩」に彫ってあります。

溶岩は富士山から生まれたもの。なによりこのミュージアムが建つこの場所自体が樹海です。

溶岩が流れたところは樹海となり、土だけの場所とはっきり異なります。

あの角を曲がれば受け付けに到着です・・がこのめったに見ない漢字は・・

「男 今 衣 桜」「男衾桜(おぶすまさくら)」

男衾自然公園管理組合より寄贈されたようです。この組合は平成23年に、ジャングルと化した里山再生を目的に埼玉県で発足されました。

どのように関わりがあったのかは謎です。

やっと入れました。

<いざ館内 展示スペース> 写真撮影不可のためミュージアムより画像は転載

展示案内図

2.人はなぜ富士山に登るのか?

冨嶽人物百景の展示イメージ

信仰、芸術、科学など様々な視点から富士山の魅力や表現のされ方を紹介しています。タッチパネルで選べるので、決して説明一辺倒ではなく「なんだろう?」という好奇心から知識を広げていけます。

また映像がきれいなので、富嶽三十六景などよりカラフルな印象でした。

3.富士登山の今昔物語

富士登山の今昔物語の展示スペース

「デジタル今昔絵巻」という江戸から冨士山までの地名が何十もずらっと並んでいます。そしてこれもタッチパネルで、「もう一歩踏み込んだ豆知識や、まさに今どうなってるかの情報」を教えてくれます。

4.富士山信仰の起源と変遷

富士山信仰の起源と変遷の展示スペース

富士山への信仰をもつ富士講の方たちを迎えた「御師」に関わる展示となっています。実際に使われていた日用品などの展示も豊富です。

5.富士山昔ばなし

富士山昔ばなしの画像

アニメによる昔話紹介です。座りながら壁面に設置された画面を見ながら楽しめます。

6.御師町にぎわいシアター

にぎわいシアターの写真

江戸時代の富士登山などを絵画や写真、様々なCG映像を、大型プロジェクターの映像により、紹介しています。

7.吉田の火祭

神輿の写真

日本三大奇祭の一つ、富士吉田の火祭りに関わる歴史を知ることができます。実際に担がれていたお神輿の展示もあります。

8.富士吉田の歴史

富士吉田の歴史の展示スペース

火山の噴火の影響を受けた人々の暮らしや、江戸時代からの懸案事項だった河口湖からの引水事業「新倉堀抜」トンネルについても詳細に説明がされています。立地的条件に苦しみ、水の大切さを改めて考えることができます。実際に現存し、機能している史跡として大変貴重です。

9.富士吉田の生活

富士吉田の生活の展示スペース

富士市吉田は織物産業の町として昔から栄えており、そして現在もそこから生み出される製品は時代に沿って変化し続けています。映像だけでなく素材の異なる生地が壁面に並んでいます。

10.ヘリテージ富士

富士山の大型立体模型の画像

これが駐車場で案内されていたプロジェクションマッピング。縮尺1/2000の大型立体模型です。写真ではわかりづらいですが、大変大きく本当に立体の模型です。頂上部は2.3メートルの高さで、ミュージアムのメインコンテンツとして建物の最深部に位置しています。手元にあるタッチパネルにある数字に触れるとそれに関する説明と映像が投射されます。また定期的に富士山の四季をテーマにした特別プログラムも上映されます。

とにかく各ブースごとにものすごい情報量なので、さっと見るのでなければ時間に余裕をもって来られたほうがいいと思います。

<入口すぐにあるドレス 伝統産業の先>

受付でチケットを買い、半券を切ってもらうとすぐに目に入るこのドレス。てっきり昔の展示物がこれから並ぶのかと身構えていた私は、「ん?!」となりました。実際にパリのバレエ団の日本公演の際に着用されたもの。

上記の常設展の10番にありましたが、富士吉田は織物の町。私も移住してしばらくして、公の広報か何かでようやく知ったこの地域にとっての「織物」という職業。80代以上のおばあさんの中には、「機織りをしてたよー」という方が大変多くいらっしゃいます。

 現在その子供や孫世代の方々が、流行に合わせたデザイン、素材、製品を日々研究しています。そして販路は海外も視野に入っています。東京オリンピック開催に際してフランスのホストタウンとなった富士吉田は、文化や芸術業界と共動することで、富士吉田の織物の技術向上および商品の付加価値を高めようとしています。私もひそかに今度じっくりネクタイを選んでみようかな・・

ブログを書くのに自分も調べながらいつも感じることがあります。「知れば知るほど、好奇心が刺激され、その土地に吸い込まれていく」という気持ちです。ポンと訪れたミュージアム、まさしくそこは想像しきれないエネルギーの詰まった素晴らしいところでした。

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内覧のお申し込みは
0120-404-432
(フリーアクセス、携帯・PHSからも通話可能です)

営業時間
月~金曜日 9:00~19:00
土曜日、日曜日、祝日 10:00~18:00

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