みなさま、こんにちは。
ゴールデンウィークごろまで今年の春は寒い、寒いという声が聞こえていたのに、この頃は晴天が続き真夏のような気候。信州では朝と昼の温度差が20度なんてことも珍しくありません。
松本では5月25日、26日の土日に毎年恒例の「クラフトフェアまつもと2019」があがたの森公園にて開催されました。
園内には、陶器、木工、漆器、ガラス、染織、金属、皮革、飲食も含め約280ものお店が公園を埋め尽くしました。両日気温は30度を超えましたが、公園の中を流れる小川ではしゃぐ子どもたちや、木陰や芝生の上でのんびりとすごしたり。来場者は直接作家との会話を楽しみながら、お気に入りの一点物を見つけてはお買い物を楽しんでいました。
クラフトフェアの歴史
クラフトフェアまつもとの始まりは1985年(昭和60年)ですので今年で35年目になります。
「ものづくり」や「クラフト」といった言葉が今ほど馴染みのなかった頃に始まり、今では全国的にどんどん増えているものづくりの野外イベントのメッカとなっています。
イベントの始まりは当時のイギリスのクラフトフェアに感銘を受けたメンバーの一人の木工作家の方とアメリカでクラフトフェスティバルを知った木工作家の方が意気投合したところからとのこと。
欧米ではその当時から自治体から選ばれた地域の工房が、職人のものづくりを実演し仕事を受注するという仕組みがあり、クラフトフェアとして各地で開催されていましたが、松本民芸家具の技術と文化のあるここ松本でもできないかと一念発起されたことがきっかけとなったそうです。
もともと松本は柳宗悦氏の民芸運動が根付いている地域ですので、ものづくりの素地のある場所でしたが、デパートにしかないような敷居の高い工芸品から、欧米式の作り手同士やお客さんとの顔が見えるやりとりができるオープンな創造の場が広がって今ではクラフトの町といったイメージが定着したように思います。
あがたの森公園
あがたの森公園内には重要文化財「あがたの森文化会館」があります。旧松本高等学校の校舎を保存しつつ、市民の教育文化活動に現役で活用されています。大正時代の代表的な木造洋風建築で、クラフトフェアまつもとの歴史に非常にマッチした佇まいです。
https://www.city.matsumoto.nagano.jp/smph/sisetu/kyoiku/agatanomorikaikan.html
ノーマイカーデー
「クラフトフェアまつもと」開催の二日間は松本の中心市街地でノーマイカーデーが実施されます。
運賃がお得な「バスdayまつもと」を購入すればこの二日間はバスが一乗車上限200円。バスに乗り放題で、松本城や美術館などの割引特典がついた1日バス券もありますよ。
メイン会場であるあがたの森公園だけでなく、
AEON MALLとコラボレートし『クラフトスクエア』
や、女鳥羽川の河原で縄手通から涼しげな五月の水辺へと人々を誘う『水辺マルシェ』
http://nawate-pj.com/mizube/marche/
昭和時代には松本の繁華街だった六九商店街を歩く人集りが蘇る『六九クラフトストリート』
柳宗悦氏らと民芸運動に尽力した丸山太郎氏が貴重な工芸品を収集し、建築した松本民芸館では「陰影『用の美』市」
https://visitmatsumoto.com/event/%E7%B7%91%E9%99%B0%E3%80%8C%E7%94%A8%E3%81%AE%E7%BE%8E%E5%B8%82%E3%80%8D%E5%B7%A5%E8%8A%B8%E3%81%AE%E4%BA%94%E6%9C%88%E5%8F%82%E5%8A%A0%E4%BC%81%E7%94%BB/
他にも通りごとに様々な作品や工芸品が軒を連ね、街中が人の手から産み出されたたもの達でいっぱいになります。
毎年年を追うごとに、まさに街ぐるみのイベントに成長しています。
また松本の市街地は地形上中央アルプスからの伏流水があつまるところで、街のいたるところで清らかな冷たい水が湧いていて、歩き疲れて渇いた喉を潤すことができるとても豊かな土壌に恵まれた街でもあります。
松本市美術館では『みずみずしい日常2019 旅行社みずのさんぽ』と題して湧き水を巡り工芸を楽しみながら松本の町を案内するという企画もありました。
http://matsumoto-crafts-month.com/guide/fresh
澄み渡る青空とさわやかな風、信州の五月は最高の季節です。
2019年の『クラフトフェアまつもと』の二日間は幕を閉じましたが、来年はまたさらにgradeアップした松本の街を楽しむ企画がめじろ押しと思われますので、来年の五月の最終土日は楽しみにチェックしてみてくださいね。
お読みいただきありがとうございました。
それでは皆様もそれぞれの地で萌える緑をお楽しみください。
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