皆様、こんにちわ、八ヶ岳エリア担当の山田です。
前回、コロナ及びインフルエンザウイルスについて書きましたが。
私自身今一つ理解していない事があります。それはウイルスが何故
この冬の11月から3月に蔓延してその後どうなってしまうのか?
ウイルスとはいったい何なのかという事です。この機会に調べた事を
分かりやすくお伝え出来たらと思います、是非お付き合いください。
八ヶ岳の流行感冒事情
ここで私が申し上げるウイルスとは主にインフルエンザウイルスに
なります。東京に在住の頃は、気が付くとインフルエンザが流行して
おり経路や時期そしてウイルス自体の性質についてあまり意識せず。
良くインフルエンザに罹っていた様に思います。
八ヶ岳に移住し、子供達三人の子育てを通じてインフルエンザ
ウイルスや子供が罹患し易い水疱瘡、おたふくかぜ、麻疹、風疹など
我が子の罹患と看病の経験を経て、気になりだした次第です。
それと云うのも、八ヶ岳での生活は、社会生活(大集団性)と
家庭生活(小集団性)がハッキリとしており、都市部とは違い
人口密度が低い為、極端な事を云えば家庭生活では、家族以外と
接する機会を極端になくせるという事です、自宅周辺で他の人と
接触する機会を限りなくゼロにすることが出来ます。そうすると
インフルエンザの様な季節性ウイルスの流行経路が面白いほど
可視化できるのです。例えば子供が通う学校の何年生のAさんの
兄さんが地方都市の高校に通学しておりインフルエンザになった場合、
その家族構成全員の所属する社会生活の場(職場・学校・保育園)
が認知されている為、ウイルスのトレースが容易なのです。
次は何処で発生し誰に罹患するか、大げさではなく地域の人は
大体大まかに把握できるのです。面白いですよね? さらに
私の住んでいる標高の高いエリア(地理的に高低差がある)
地域では、標高の低いA市B町でインフルエンザが発生して、
徐々に標高の高い集団生活の場にウイルスが広がっていく
様子が、日々の生活の中で手に取る様に分かります。
この現象は、当然面白いというだけでは済まず、心無い人は
「うちは、どこどこの誰それからうつされた」などと
根も葉も無い事を云う人もいます。田舎はおそろしい!(笑)
インフルエンザウイルスの旅
さてインフルエンザ語源はイタリア語のinfluenzaからとされ
主に呼吸器疾患、上気道炎症を起こし流行性感冒と呼ばれています。
季節インフルエンザはA型・B型・C型の三種類で全世界で毎年300万人
~500万人が重症化し関連死含め30万~65万人が犠牲になっています。
インフルエンザ発生の記録は紀元前500年のギリシャにさかのぼります。
私が一番疑問に思うのは、どうして冬に流行が始まるのか、ウイルスは
一体どこに隠れているのかという事ですが、実はインフルエンザウイルスは
普段、ユーラシア大陸のシベリアやアラスカなどの北極圏付近の湖や沼地に
生息?している様で湖に飛来する渡り鳥の内臓に侵入して増殖します、そして
この渡り鳥達が運ぶウイルスが豚の呼吸器細胞をつかって人に感染する型に
変身します。我々が家畜として飼育している豚がウイルス工場になっている
という皮肉なことになっています。このウイルスがトランスフォームする
工程で中継地点が世界的流行を引き起こす中心、中国南部だと考えられていて
この畜産地帯はアヒルやガチョウと一緒に豚が飼育されるのが一般的で、
過去100年に発生したウイルスの多くの起原は中国南部だと専門家は考えています。
世界で猛威を振るうウイルス
記憶に新しい2000年初頭の鳥インフルエンザウイルスは世界中の養鶏産業に
甚大な被害を与えて日本でも大量の鶏が殺処分されました。世界的にみて
人への感染は630人で内374人が死亡したと世界保健機関(WHO)が出した
調査結果があります。もちろん中国だけが発生源ではありません。渡り鳥が
ウイルスホストなのでどこでも発生する可能性がありますが、畜産が盛んな
地帯が発生し易い様です。南アメリカで発生した豚インフルエンザは南北
アメリカ大陸で発生し2009年には感染者6100万人犠牲者2万人に上りました。
日本でも関連死と思われるケースで200名の命が奪われたのです。
スペインかぜ(Spanish Flu)
インフルエンザは戦争をも止める力があります。
第一次世界大戦では、アメリカは6万人ドイツは20万人の兵士の命を奪い
兵士が各地へウイルスを拡散させ「スペインかぜ」が起こったのも事実です。
(スペインが発生地ではく、中立国であったスペインが、当時戦時下であり
検閲が盛んであった周辺諸国へ感染情報を最初に発表したことによる)
発生源はアメリカ合衆国で、アメリカ疾病予防管理センターが発表した
パンデミック重度指数5段階の内、カテゴリー5で当時の世界人口が
20億人程度と云われており、スペイン風邪の罹患者は推定5億人以上で
死者は4千万人以上とされています。人類が初めて経験したパンデミック
で、戦局に投入する兵士が確保できず、戦争終結が早まったとされています。
後の研究で明らかにされたのですが、「スペインかぜ」はそれまでの
インフルエンザとは違い それまでは人に感染しなかった鳥インフルエンザが
突然変異し受容体が人に感染する形に変化したウイルスだったそうです、更には
現在のインフルエンザに比べて30倍以上も早く増殖する病原体だった事と、
当時の人たちにとっては全く未知の感染症だった事が明らかになりました。
ウイルスが流行した1918年にはまだウイルスを検体から分離する技術も
無かったそうですから、世界中に広まった流行感冒は死の病とされ、日本では
当時5500万人の人口に対して40万人が死亡しました。 この「スペインかぜ」
は、第三波まで起こり、第一波は1918年3月にアメリカはデトロイト州、
サウスカロライナ州で発生し流行、第二波は1918年9月に世界同時発生、
そして第三波は1919年の秋ごろに医療体制が世界的に崩壊した後に感染が
拡大したそうです。
記録を読むと余りにも恐ろしい当時の状況に手が震えました。
ウイルスとはいったい何なのでしょう
カテゴリーAとして百日咳、溶連菌、コレラ、梅毒、O157、結核。
カテゴリーBとしては今社会を揺るがしている、COVID19(コロナ)、
インフルエンザ、水疱瘡、おたふくかぜ、麻疹、風疹、デング熱。
二つのカテゴリーに分けましたが、いったい何が違うかわかりますか?
どちらも感染症ですがカテゴリーAは細菌性感染症でカテゴリーBは
ウイルス性感染症になります。細菌とウイルスは実は決定的な
違いがあります。細菌は生き物でウイルスは生き物ではないと
云う違いです。どちらも感染症を起こす微生物ですが、
ウイルスは生物学上、生物とは言い切れないのです。細菌は細胞を
持っており栄養を得てエネルギーを作り細胞分裂によって生存・
増殖しますが。ウイルスは細胞が無く、栄養がいらずエネルギーを
生産しない、自力では動かず自力で増殖しないという事が分かっています。
ウイルスは唯一他の生物遺伝子の中に入った時に増殖するという事です。
ウイルスは自らホスト体内に侵入する事が無く細胞表面に吸着し
偶発的に侵入し増殖を開始するそうです。実は生命にとってなくてわならない
ウイルスは、病原としてだけでなく生命の繁栄の為にも深くかかわっており。
近年の研究で分かった事ですが、人の胎児は母体の中では免疫的には父親の
遺伝形質は不要なものとして認識され免疫反応によって父親の遺伝形質を排除
しようとするはずが、人内在性レトロウイルスの役割によって胎児の必要な
栄養素や酵素を通過させ、父親の遺伝形質を攻撃する母親の免疫攻撃を防ぐ
たんぱく質を作っている事が分かったそうです。また昆虫界ではウイルスに
脳を侵された働きバチは果敢にスズメバチを攻撃し感染していない働きバチは
逃げてしまうそうです。面白いですね!これらのウイルス研究は、未だ
始まったばかりで、これから生物界にとってのウイルスの存在理由が
明らかになってくると思われます。もしかしたら我々の知らない理由で
インフルエンザが発生するのかもしれませんね。
長々とお付き合いありがとうございました、そんな私が八ヶ岳山麓
での生活の日々をインスタグラムで紹介しています。
ご興味がございましたら、チェックしてみてください。
www.instagram.com/yatsugatake_foot になります。
よろしくお願いいたします。
私が住んでいるエリアの物件情報はこちらをクリック↓
又、日本マウント現地スタッフが総力を挙げてお届けする、地域の旬の話題はこちら↓
1
投稿者プロフィール
-
10年前に東京から八ヶ岳に移住してきた、三人娘の父。
山の中のギャラリーを運営中。
コメント