別荘・田舎暮らし物件選びは、周辺環境を精査すべし

 

皆さま、こんにちわ、八月も残りわずかになりました。

今年は9月に4連休がございます（19日～22日）各リゾート

エリアで別荘や二居住の拠点を探しておられる方々は、

これからが大事な時期かもしれません。現地案内スタッフ

からのアドバイスとしましては、出来るだけレジャーの

ついでに物件を内覧したり、ご家族（お子様を連れて）

全員で物件を見るのはおススメしません。理由は簡単です。

「真剣に物件を探しているように見受けられない」からです。

もちろん、移動経費は安くないでしょうし、休日を有効にと

いう気持ちもわかりますし、購入後家族全員で利用するわけ

ですから子供達の意見も大切かもしれません。しかしながら

我々の経験から、上記のケースで物件を内覧希望された方で

物件の購入申し込みを受けたケースはほぼ0パーセントです。

申込を頂いてもキャンセルになります。　真剣に探されている

人ほど、お一人かパートナーと共に内覧をご希望されますし、

物件内覧を主目的で終わった後に周辺環境や街の様子をみて

判断する方がほとんどです。　リゾート地で物件内覧をして

旅行者相手の飲食店を利用して、旅行者をターゲットにしている

スポットを巡っても、そのリゾート地の良い印象しか持たない

はずです（リゾートサービス業は旅行者へいい気分になってもらう

サービスを提供して売上を得る訳ですから）もちろん物件購入の

目的によっては、エリアのサービス業を視察するケースもありますが、

では何を見るのがいいのでしょうか？

・地域の行政サービス窓口（支所・スポーツ施設・図書館）

・地元スーパー（企業・個人商店　両方）　商店街・コンビニエンスストア

・教育施設（保育所・小中高校や地域振興施設）

・交通機関関連（高速道路バス停・地元タクシー配車所・鉄道駅）

如何ですか？ご覧になられていいますか？

先ず、地域の行政サービス窓口について、何となく理解しておられるかもしれません。

 

なぜ、地域の行政サービス窓口（支所・スポーツ施設・図書館）を見るか？

 

例えば市役所では、具体的物件が無くても、窓口でハザードマップをもらったり、

広報冊子をもらう。窓口の担当者が面倒がらずに対応してくれるかどうか、

（対応がスムースな場合、移住者や別荘利用者の問合せが一定数あり対応に

慣れている証です。駐車場に止まっている来庁者の車種や勤務者の車種を見ると、

地域性が分かります。（4輪駆動車が多い、別荘利用者が多い、軽トラック

（農業従事者が多い））等々　季節によって道路に雪があるから、除雪車が有ったり

ジープタイプの車種が見られたら、冬の厳しさが分かるはず。　何故か？市役所の

方々は、積雪や台風被害が発生した際、住民の為に間違いなく登庁して情報収集と

被害対応にあたってくださるので、走破性の高い車を所有する率が高いのです。

 

たとえは図書館では、住人のリクエストが反映された蔵書や書籍の寄贈者、

地域の文化人の紹介趣味やサークルの誘いや集いが盛んかどうか？

出来れば時間帯によっての利用者の様子も見る事をお勧めします。

午前中は高齢の方や未就学時を連れたお母さんがおおく、夕方は学校帰りの

小学生や中学生がデスクスペースで教科書を広げている光景が見れれば、

その施設は安定して運営されており、地域の中心的役割を担っていて

災害時や非常時に避難集合場所になったり、心細い人たちは集まれるはずです。

ご自身の趣味に関する蔵書があれば、移住後や別荘購入後、趣味ややりたい事に

取り組み易いはず。又頻繫変わりますが定期購読雑誌を見れば、住民が興味を示す

事物や年齢層が分かるはず（私が住む町の図書館は、山岳関係の書籍が非常に

充実しており、八ヶ岳や秩父山塊、南アルプスに関する蔵書が多く魅力的です）

又隣の町の図書館は放課後児童クラブやゆかりの金田一春彦（国語学者）の寄贈

による図書館です。

 

例えば総合運動施設では、施設管理がしっかりされていて何時でも施設の利用が

可能かどうか、プールやグラウンド、トレーニングマシンジム、利用料金の設定は

住民が使い易い設定なのか、どうか　スポーツ教室があるかどうか交流があるか

これは地域が健康増進政策に取組んでいるかどうかわかります、ご自身が利用する

しないにかかわらず、施設の管理状態で市の財政状態が分かります。

 

地元スーパー（企業・個人商店　両方）　商店街・コンビニエンスストア

 

これはもちろん物件購入後に利用し易いかどうかの視察だけでなく、

企業系チェーンスーパーの物価の確認と入店入口付近に地元の生産者コーナーが

ある事が重要です、それは地域に根付いていて、このコーナーがある事が重要な

点です。八ヶ岳エリアでも近年地場大手が倒産したケースがあり、買い物難民の

問題がクローズアップされました。スーパーのバイヤーがしっかりしていれば、

地元消費者の多くが農業従事者であり食品加工に従事しており、地産地消の

考えが無ければ、消費者が離れていくからです。個人商店については、

近年若い世代が新規開店し頑張って小売業を営んでいるか（地域が応援しているか）

旅行者には見つけにくい所に小規模商店があり、狭地域の交通弱者の生活のために

細々と営業しているケースが多い。コンビニエンスストもその一端を担っており、

都市部とは違う品揃えである事が注意してみれば分かる、これらのことは別荘利用者や

離れたエリアでの移住を検討している方々には関係ないように思えるかもしれませんが。

地域のコミュニティーが健全か不健全かは、物件の購入後ブロージャブの様に利用者の

生活に影響してきます。

 

教育施設（保育所・小中高校）を見る意味、

子育て世代が移住先を検討する際に地域に通園・通学させる保育園・幼稚園・学校が

あるかどうかは重要なファクターですが、子育てが終わった、若しくはその心配がない

層にとっても、先に述べたコミュニティの成熟性を見る意味で大切です。特に今後は

少子高齢化社会において各自治体は納税現役世代が安心して子育てできる地域を設計し

効果的に対象世代に安定した居住を誘致する事は、自治体のプライマリマニフェストです

例えば東京の江戸川区はこの10年で多くのマンションや住居の建設ラッシュと膨大な

数の子育て世代の流入によりかなりの税収確保が可能となりました。各小学校中学校は

江戸川区の面積は49.86 km²区民の人口は69万人です、十年以上増加を続けており

小学校の数は71校！中学校は33校もあります、ちなみに山梨県北杜市の人口は4.6万人で

602.9km²小学校の数は9校、中学校数は9校　（いずれも公立のみ算出）単純比較は

出来ませんが、これを見るだけで税収のスケールが違うと感じるはず。もちろんコロナ禍

により人口密集地よりも、人口過疎地が今見直されていますが、、ここで伝えたい事は、

一過性の人口増化現象でなく、継続的に世帯人口が増えていく施策を行政が行っているか

✖急激な変化　○緩やかな変化

自ずと学校教育に力を入れており、地域と密接な関係を築いている学校がある事は、素地と

して人口流入がコンスタントにあり、今後も増加傾向にあると云える。

 

 

・交通機関関連（高速道路バス停・地元タクシー配車所・鉄道駅）

これはもちろん、別荘や田舎暮らし物件を購入する際重要なポイントであります、

アクセスがしやすい（時間的な事だけでなく、心理的に）多くの物件購入を

検討している方々は、車によるアクセスを前提とされていると思いますが、

果たして、車が使用できないケースが発生した時は？　毎年気候変動による

モノかどうかはわかりませんが、自然災害が多く発生しています。当然、物件

までのアクセスは日常的に車を利用されるとしても、道路交通網が寸断された場合

もしくは鉄道交通網が寸断された場合、如何でしょうか？「そんなことめったに」

「道路がダメなら鉄道もダメでは？」思うかもしれません。

 

例えば、2012年12月2日に発生した笹子トンネル崩落事故はどうだったでしょうか、

私は東京出張中あり、事故後師走の混雑の中8時間かけて大月を抜けた記憶があります。

中央本線は通常通りでした、その後山梨東京の重要な流通網である中央高速道路は

長期間通行止めでした。自分が購入検討する物件地域のアクセス方法が

一つしかない場合、注意が必要です。又、タクシーについても同じ、無人駅での

無線呼び出しも、個人タクシーしかない地域だと、間違いなく夜は配車していません、

過疎地の山道は暗い上、徒歩30分以上になると、地域によって氷点下になる冬場は

危険もあるでしょう。私も、夜に娘を駅に迎えに行って、こまっている高齢者の方を

ご自宅まで送った記憶があります。高速バスはどうでしょうか？

これは地方ほぼ同じような状況だと思いますが、

 

高速道路バス停留所は非常に辺鄙な所にあるケースが多く、高速道路沿いに駐車場があり、

そこから高速道路本線上のバス停を利用するのですが、日中はともかく、所用を済ませて

夜帰着するととんでもなく殺伐とした無人のエリアだったりします。

とても子供に利用させられる環境ではないはず。

私自身、少し遠方のＳＡ内にバス停があるポイントに利用を切り替えたほどです。

 

さあ如何でしたでしょうか？皆様が物件を検討される際、いい面だけでなく

悪い面も調査して総合的に判断されると覚悟？も出来ていいかもしれません、

住む前から何年も住んでいる様な感覚になるのが、案外成功の秘訣かもしれません

もちろん、余り深刻になり過ぎて、在りもしない理想郷を探し続けてしまう、

「ユートピア症候群」なってもいけません。ハード（建物や施設）をこだわるより

ソフト（地元の知り合いや自治体・行政の担当の方、お店の方）をみて判断するのも

いいかもしれませんね。

それでは長々とお付き合いありがとうございました。

 

 

 

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