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「あげてもいい」と思ったけど──60代一人暮らし、那須の別荘に向き合った日
朝5時。まだ薄暗い窓の外に、鳥の鳴き声がポツポツと響き始めた頃。
私は、キッチンでコーヒーを淹れながら、夫の好きだったマグカップを見つめていた。
「もう、いないのよね…」
つぶやいた言葉は、誰にも届かない。けれど、口に出さずにはいられなかった。
那須に建てたこの別荘は、私たち夫婦の夢だった。
でも、彼が病気で亡くなってからは、静かなこの場所が、時折やけに広く、冷たく感じることがある。
■ 使わなくなった別荘。けれど、思い出は消せない
夫が元気だった頃は、春は庭で山菜採り、夏は孫たちとBBQ、秋は紅葉狩りに、冬はストーブを囲んでホットワイン。
この別荘には、そんな小さな思い出がたくさん詰まっている。
けれど、今は誰も来ない。
庭の草はあっという間に伸び、雨樋はすぐに落ち葉で詰まり、管理会社にも何度も電話する。
腰も痛いし、最近は車の運転も怖くなってきた。買い物ひとつにも一苦労。
「こんな思いしてまで、維持する意味あるのかしら……」
気がつけば、スマホで「那須 別荘 あげます」と検索していた。
■ 「もう、タダでいいから誰か引き取ってほしい」本気でそう思った
最近は「譲ります」「タダでOK」と掲示板に出している人も多い。
古くなった別荘は売れないと聞いたこともあるし、税金や維持費ばかりかかる。
それに、子どもたちにも「いらないよ」と言われた。
「遠いし、行く時間ないし、管理できないし」って。たしかにその通り。
「私ひとりで、この家を守るのはもう限界かも」
でも、「譲ります」の投稿をしようとしたその瞬間、ふと不安がよぎった。
「譲るって、どうやって?相手が見つかったとして、名義変更って自分でできるの?」
「そもそも、知らない人にタダで譲って、何かトラブルになったら……?」
不安が膨らんで、投稿ボタンを押すこともできずに、その日はスマホを閉じた。
■ たまたま見つけた、那須の別荘売却に詳しい不動産会社
数日後、別荘の写真を整理しようとまたスマホをいじっている途中で、検索してみたところ、たまたま「那須 別荘売却」で見かけた不動産会社が目に入った。
「那須エリアの別荘売却、無料相談受付中」
正直、半信半疑だった。
「どうせ都会の業者でしょ?地元のことなんて分かってないはず」
「でもまぁ…無料って書いてあるし、相談くらいなら……」
思い切って、売却依頼フォームに送ってはみたものの、電話番号も書いてあったのでそのまま電話もかけてみた。
すると、若いけれど落ち着いた声の女性が出て、私の話をじっくり聞いてくれた。
「実は、主人が亡くなって…」「管理が大変で…」「売れないと思っていて…」
気がつけば、私は20分以上話し込んでいた。
「大丈夫ですよ。那須エリア、今でもニーズはあります。
特に別荘やセカンドハウスとして探してる方、増えてるんですよ」
その言葉に、胸の奥が少しだけ軽くなった気がした。
■ 「売れるとは思ってなかった」でも、ちゃんと価値はあった
数日後、不動産会社の担当の方が現地に来てくれた。
私ひとりでは見落としていた“売れるポイント”をたくさん見つけてくれた。
- 那須の中でも交通アクセスが良い立地
- 木立に囲まれた静かなロケーション
- 多少古くても、DIY好きの若い世代に需要がある
「この物件、きちんと写真を撮って、丁寧に紹介すれば、興味を持つ方は必ずいます」
その言葉に、少しだけ心が温かくなった。
■ 地元の不動産屋にはなかった「聞いてくれる安心感」
実は、夫が亡くなってすぐの頃、近所の不動産屋にも相談したことがある。
でも「古いしねぇ…」「難しいと思うよ」と、あまり真剣には聞いてもらえなかった。
たまたま検索して見つけたこの会社は、遠方からでもしっかり対応してくれたし、
何より、私の気持ちを尊重してくれた。
“価値がある”と言ってくれたのが、うれしかった。
■ あの日「タダであげようか」と思っていた私へ、今ならこう言える
「焦って手放さなくて、よかったね」
確かに、この別荘はもう私ひとりでは使い切れない。
けれど、売却の準備をする中で、たくさんの思い出と、ちゃんと向き合えた。
今は、夫に報告できる。
「あなたと過ごしたこの家を、大事にしてくれる誰かに引き継ぐことにしたのよ」って。
■ 「あげる」前に、“価値を知る”ことから始めて
もし、あのとき不安に飲まれて「譲ります」と投稿していたら──
この気持ちは、得られなかったかもしれない。
今、同じように悩んでいる方へ。
「タダでもいいから手放したい」そう思ったときこそ、まずは専門家に相談してみてください。
地元の不動産屋だけでなく、那須エリアに強い会社なら、意外と選択肢はあるんです。
【無料相談はこちら】
※登場人物・エピソードは実話をもとに一部再構成しています。
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この記事の著者

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資格:宅地建物取引士
不動産会社に10年を超えて在籍し、Webの業務をこなしながら宅建の資格を取得。勤務中に色々なお客様の悩みや喜びの気持ちに接して来た経験を活かして、不動産売却(別荘売却)に少しでもお力になれるよう協力します。
売却するということは、お客様の目に留まる集客サイトが必要です。
このサイトに物件を掲載することが売却への早道になるよう努力し続けます。
ぜひ「いなかも家探し」に掲載してと不動産会社にお願いしましょう。
https://resort-bukken.com/
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