「ログハウスでの暮らしって憧れるけど、どんな魅力があるの?都会に建てたら値段はどのくらい?」
以前は富裕層が避暑地に建てるイメージが強かったログハウスですが、現在は自然派志向の人を中心に人気が高まっています。とはいえ、いきなりログハウスを建てることに不安もありますよね。
ログハウスで長く暮らすなら、通常の一戸建てとは違う特徴や注意点を理解しておくことが大切です。ログハウスが持つメリットとデメリットを知っておくことで、住み始めたあとの「こんなはずでは……!」を防げます。
この記事ではログハウスの特徴やメリット・デメリット、価格相場について解説します。ログハウスを検討している人は、ぜひ参考にしてください。
目次
そもそも「ログハウス」とは
「ログ(LOG)」は丸太の意味で、ログハウスは丸太を主要な構造材として利用した小屋のことです。日本語では「丸太組構造」とも呼ばれています。
ちなみに「ログハウス」は和製英語で、本場ではログキャビン・ログホームなどの呼び方が主流です。
大きく分けて「ハンドカットログハウス」「マシンカットログハウス」の 2つの種類があり、どれを選ぶかによって値段も見た目も大きく変わります。
ハンドカットログハウスは丸太1本1本を手で積み上げる工法で、いかにもログハウスという迫力のある外眼が魅力です。一方のマシンカットログハウスは専用の機械で成型されたログを積み上げます。品質にばらつきがなく、室内がフラットなので家具が配置しやすいメリットがあります。
使用する丸太の種類も一般的にイメージされる丸い形のほか、四角に加工した角ログ、ローマ字のD型に加工されたDログなどの種類があります。
ログハウスと通常の木造の違い
丸太を積み重ねて作るログハウスは、通常の木造とは作り方に違いが見られます。通常の木造は大きく分けて「木造軸組工法」「木造枠組壁工法(ツーバイフォー(2×4)工法)」「木質プレハブ工法」の3種類です。
- 木造軸組工法
在来工法とも呼ばれる日本の伝統的な工法です。柱や梁などを組んで建物の骨組みを作り、骨組みが家を支えます。筋交いという斜めの木材も組まれることで強度が増すため、強風や雪の重みに耐えることが可能です。
- 木造枠組壁工法(ツーバイフォー(2×4)工法)
戦後にアメリカから輸入した工法です。2インチ×4インチの規格材を使用して枠組みを作り、枠組みに構造用面材を接合します。そうして作られた「ダイヤフラム」を一体化して頑強な「六面体構造」を形成します。地震の力を家全体にバランスよく分散させるので、建物の変形や倒壊を防げるのが特徴です。
- 木質プレハブ工法
木質プレハブ工法は、工場生産の部材を現場で組み立てることで建物が完成する工法です。構造部材をはじめ、その他の建築部材も工場で生産できるため、建築現場で組み立てるだけで完成します。現場工作を極力少なくできるのが他の工法にはない特徴です。
構造と工法の違いは見た目だけでなく、間取りの自由度にも表れます。ログハウスは丸太を重ねた強い壁ができるため、60㎡までの大きな空間ができるのが特徴です。空間を区切る壁を自由に配置できます。
その代わりログ壁に設置した埋め込み型コンセントの位置をあとから変更できない注意点もあります。
耐震性や防火性に関しては、どの工法を選択しても大きな違いはありません。
ログハウスの魅力・メリット
ログハウスのメリットは、大きく分けて以下の4つです。
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- 視覚的な安らぎが得られる
- 木の香りが存分に感じられてリラックスできる
- 木材ならではの調湿機能がある
- 断熱性が高い
視覚的な安らぎが得られる
ログハウスで生活すると、視覚的な安らぎを得られる効果が期待できます。
木の表面には細かい凸凹があり、光の反射を和らげるためです。一般的な住宅では壁や床に当たった光が反射し、まぶしさによって目を疲れさせます。侵入した紫外線が眼精疲労や肌の不調といった悪影響を与えるのです。日常生活の強い光でストレスを感じている人がログハウスを選べば、優しい光で安らぎを得られるでしょう。
木の香りが存分に感じられてリラックスできる
ログハウスは、木の香りによるリラックス効果が得られるのもメリットです。
例えば森林浴効果。緑豊かな場所にいる時に得られるリラックス効果として知られています。樹木が放出する「フィトンチッド」という物質が自律神経を整えるだけでなく、抗菌・消臭・防臭などの効果が得られます。
天然木をふんだんに使うログハウスなら、森林浴のストレス軽減効果を実感しやすいでしょう。
木材ならではの調湿機能がある
ログハウスでは、木材ならではの調湿効果が得られるメリットもあります。湿度が高い時には木材が湿気を吸い、低い時には湿気を吐き出すことで室内の湿度を快適に保ってくれるためです。
高湿度によるカビの発生、低湿度によるウイルスの繁殖を抑えてくれるので、健康的な生活が期待できます。
ログハウスは木材を丸ごと使って建てられますから、調湿効果を実感しやすいでしょう。
断熱性が高い
ログハウスは、断熱性が高いのもメリットです。木の持つ「熱を伝えにくい」という性質によって高い断熱性が確保され、季節の温度変化が緩和されて快適な室内環境で暮らせます。
断熱性が高いと結露が発生しにくくなるのも嬉しいポイントです。結露は室内と外気の温度差が大きいほど発生するため、丸太が持つ熱を伝えにくい性質によって結露の発生を抑えられます。
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ログハウスのデメリット
ログハウスのデメリットは、大きく分けて以下の2点です。
- 定期的なメンテナンスが必要
- 防火地域だと耐火性能がないログハウスは建てられない
定期的なメンテナンスが必要
ログハウスは木の性質に影響を受けやすく、定期的なメンテナンスが必要な点がデメリットです。
代表的なものでは、セトリング対策と呼ばれる特有のメンテナンスが求められます。セトリングは、竣工して2~3年で乾燥による木材の収縮と丸太の自重によってログ壁が3~5cm程度沈み込む現象のことです。
メーカーは沈み込みを計算に入れてログハウスを作り、定期点検でメンテナンスを行います。
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- 階段の下に1枚板を入れておき、セトリングが起きたあとに抜く
- 柱にスクリューボルトを備え、セトリングの発生後に緩める など
ログハウスを作るなら、メーカーが定期点検を行う時期や調整方法を事前に確認しておきましょう。
防火地域だと耐火性能がないログハウスは建てられない
ログハウスは、防火地域・準防火地域などで建築できない可能性があります。
法律で定められた「延焼の恐れがある部分」(隣地境界や道路中心線から一階部分3m、2階建て部分5m以内)に建物がかかる場合、ログ外壁をサイディングで覆う等の処置をしないと建てることが難しい場合があります。
ただし近年ではログ壁のままで防火地域や準防火地域に建設が可能になった物件もあります。もともとログハウスは厚みのあるログが燃えることで炭化層ができて、中心まで酸素が行くことを阻害します。ログが芯まで燃えるには時間がかかるため、木材のイメージとは裏腹に耐火性が高いです。
メーカーでは独自の耐火実験でログハウスの難燃製を実証しているケースもあり、一概に防火地域で建築できないと決まっていません。防火地域や準防火地域でログハウスを建築するなら、耐火性能認定を受けたメーカーを選びましょう。
ログハウスの価格相場・傾向
ログハウスは国内においては別荘地に建てる高価な家という立ち位置でした。最近では市街地においても一般的な住宅として選ばれやすくなっています。
価格は「メーカー」「建てるエリア」「付属設備」によってさまざまです。
あくまで目安ですが、13~17坪くらいの小さめの土地に定番シリーズの平屋を建築する場合、1,000万円から建てられるメーカーもあります。25~30坪を超えてくると2階建てのログハウスも見られるようになり、2,000万円を超える物件も珍しくありません。
ただし、工法や建てる場所によっても価格は全く異なります。ハンドカットよりもマシンカットを選ぶ方が安くなりますし、自然豊かな地域に建てると運搬費用がかかることで費用が増加して値段が上がります。
逆に中古では驚くほど値段が下がることもあります。ログハウスは一般的な住宅に比べると流動性がないためです。
当サイト「いなかも家探し」では田舎の中古物件を多数取り扱っています。「なかなか魅力的なログハウスが見つからない」という人は、一度物件を探してみてはいかがでしょうか。
さらに値段を下げたい場合は、オーダーメイドではなく小型のログハウスキットを購入することも検討しましょう。
ログハウスキットは、壁材・天井材・骨組み・窓・ドアなどログハウスに必要な材料がパッケージされた商品のことです。
価格は70~400万円程度、坪単価では20万円前後で購入できます。通常のログハウスと比較して費用を大幅に抑えられます。ログハウスキットなら「セルフビルド」を選択することで、プロに支払う建築費用を大幅に抑えることも可能です。
まとめ
ログハウス生活を成功させるためには、まず丸太(ログ)の特性を熟知しておく必要があります。
ログハウスは見た目のオシャレさはもちろん、「木材が光を和らげる」「木の香りによるリラックス効果が得られる」「木の特性による調湿効果が得られる」などのメリットがあります。一方で木材をそのまま使った建物であるため、収縮による沈み込みが発生する点がデメリットです。
値段は一般住宅と同等以上にかかりますが、流動性の少なさゆえに中古では一気に値崩れすることも珍しくありません。できるだけ安くログハウスを手に入れたい方は、当サイトに掲載している中古物件を参考にしてみてください。物件相談も無料でできるため、現地の情報収集もできます。生活者視点の移住物件選びは、をご利用ください。
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この記事の著者
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資格:宅地建物取引士
不動産会社に10年を超えて在籍し、Webの業務をこなしながら宅建の資格を取得。勤務中に色々なお客様の悩みや喜びの気持ちに接して来た経験を活かして、不動産売却(別荘売却)に少しでもお力になれるよう協力します。
売却するということは、お客様の目に留まる集客サイトが必要です。
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