地方への移住には、先立つものが必要です。
せっかく移住するのであれば、できる限り手厚い支援を受けられる自治体に住みたいですよね。そこで今回は、田舎や地方への移住に活用できる移住支援制度をまとめました。
2022年現在、日本の人口は大都市圏へ一極集中状態にあり、地方創生は国全体の課題です。国の地方創生支援事業では、東京圏から東京圏外への移住・起業で最大300万円の支援金を受け取れます。この他にも各自治体で住宅・子育て・起業など種々の支援が行われているため、制度を利用すれば極力費用をかけずに移住できるのではないでしょうか。
現在移住を考えている人は、この記事の支援制度を参考にしてみてください。
目次
田舎や地方への移住に活用できる「移住支援制度」とは?
地方の若者人口減少が進む中、国は地方創生事業に取り組んでいます。
「移住支援制度」も、地方創生事業の一つ。地方での起業や地方へ移住して就業・起業する人へ支援金を支給し、地域の活性化や若年層の定住人口を増やすことが狙いです。
代表的な支援金制度には、先述した「東京圏から東京圏外への移住・起業で最大300万円」の支援金があります。この他、全国の自治体で子育てや住宅、起業・就職など、さまざまな支援制度が用意されています。
自治体によって支援制度の有無も、支援の内容も異なります。まとまった支援金や住宅の補助があれば移住時の負担を大幅に軽減できますし、子育て世帯には子育て支援が欠かせません。
移住先の地域でどのような制度を使えるのかよく確認し、移住先を選んでください。
【2022年版】使える移住支援制度まとめ
ここでは、代表的な支援制度を分野ごとにご紹介していきます。
自治体によってさまざまな支援制度があり、すべてを網羅することはできません。また記載している制度は2021年12月24日現在のもので、年度が替わるまた制度内容が変わる可能性があります。制度を利用する際は、必ず各自治体のホームページにて最新情報をご確認ください。
なお東京圏からの「移住支援金」対象地域については、以下の資料でも確認できます。
・令和3年度「地方創生移住支援事業」実施都道府県・連携市町村一覧
https://www.chisou.go.jp/sousei/pdf/r3-2_shichouson.pdf
国の地方創生「移住支援金」「起業支援金」で最大300万円
国の地方創生事業で、東京圏の方が東京圏外へ移住すれば最大300万円支給される制度です。
■国の地方創生事業
対象者移住直前の10年間で通算5年以上かつ直近1年以上、東京23区に在住・または東京圏(条件不利地域を除く)から東京23区へ通勤している人が東京圏外※へ移住し、起業や就業する際に自治体が交付金を支給する
支援金の種類
- 移住支援金:各地域の重要な中小企業や社会的企業をする移住者に対し、100万円(単身者は60万円)
- 起業支援金:移住に加えて地方で起業すれば、起業支援金でさらに200万円
※「東京圏外」「条件不利地域」には、東京都の以下の地域を含みます
・檜原村、奥多摩町、大島町、利島村、新島村、神津島村、三宅村、御蔵島村、八丈町、青ケ島村、小笠原村
上記の他、東京圏外の対象地域はこちらをご覧ください。
出典:地方創生ウェブサイト(内閣府)|「ふるさと求人・移住支援金・起業支援金」
移住支援金は、テレワークで移住前の業務を継続する人も対象になります。コロナ禍でテレワークが増え出社回数が減り、今の仕事を続けつつ地方への移住を考えている人であれば、比較的利用しやすいのではないでしょうか。
全国の自治体の移住支援制度
東京圏外に在住の人は、全国の自治体で用意されている移住支援制度を使いましょう。
ここでは住宅・子育て・仕事・移住体験の支援や補助制度をご紹介します。
住宅に関する支援制度
移住の際にもっとも気になるのが、移住後の住まいですよね。
年々移住者が増えていて移住人気の高い長野県や山梨県では、さまざまな住宅支援を用意しています。
■飯綱町移住定住応援リフォーム補助金
長野県飯綱町への移住・定住を目的にリフォームをすると最大で50万円の助成金
■大町市マイホーム取得助成事業
長野県大町市へ移住してマイホームを新築・購入すると最大で40万円の助成金
■岡谷市空き家バンク移住・田舎ぐらし応援事業補助金
市外から長野県岡谷市へ移住し、同市の空き家バンクに登録されている住宅を購入すると最大で100万円の補助金
■身延町移住・定住祝金
山梨県身延町へ移住し、町の分譲地に住宅を新築すると100万円の新築住宅祝金
子育てに関する支援制度
子どもがいる家庭やこれから出産を予定している家庭では、子育てに関する支援制度の有無も気になりますよね。
ここでは東京から移動しやすい千葉県の子育て支援制度を紹介します。
■多古町 学校給食費助成金制度(給食費実質無償化)
千葉県香取郡多古町の小学校・中学校在校生の給食費を全額助成
■山武市三世代同居等支援補助金
山武市に移住し、三世代同居・近居を始める人に住宅の取得費用の2分の1を補助(上限 75万円)
仕事に関する支援制度
ここでは「移住先で仕事を見つけて、その地域で働きたい」という人向けの支援制度を紹介します。
■下條村若者新規就職応援補助金(下條村移住奨励支度金)
55歳以下で長野県下條村へ移住すれば20万円の支度金、さらに30歳未満で下條村内に生活拠点があり、新卒採用で3年以上雇用されれば10万円の支給
■真岡市UIJターン就業定住助成金
栃木県真岡市外から市内へ移住し、真岡市内に本店がある中小企業へ就業・または市内で起業した場合、10万円の助成金
移住体験の支援・補助など
「移住後の生活をしっかりイメージしてから移住したい」という人には、お試し移住体験プログラムを用意している自治体もあります。ここでは、お試し移住プログラムの支援制度をご紹介しましょう。
■都留市「お試し居住」体験
山梨県都留市のエコハウスで1泊2日無料のお試し移住が体験できる
■中野市「ちょうどいい田舎 信州なかの オーダーメイド見学ツアー」
長野県中野市の保育園や幼稚園、学校、スーパーなど日常生活に欠かせない施設を生活者視点で巡るオーダーメイドツアーが無料で体験できる
■那珂川町「田舎暮らし体験住宅で移住体験」
栃木県那珂川町で移住体験の住宅で移住体験できる。利用は原則2人以上で、3日~60日利用でき、利用料は1日あたり1,000円。
移住支援制度を使うメリット・デメリットと注意点
移住支援制度のメリットは、経済的な補助を受けられること、仕事や住居探しをスムーズにできることです。
経済的な補助があれば移住に関する負担を軽減できます。また知らない土地で仕事や住居を探す際はどうしても不安がありますが、支援制度があれば相談しながら支援も受けられるため、安心して探せることもメリットの一つです。
一方で、移住支援制度には「条件を満たさなければ支援を受けられない」というデメリットがあります。多くの支援制度は、移住後数年間の定住が条件になっていることが多いです。移住前にしっかりイメージして移住先を決めておかなければ、引っ越したくても条件に縛られて引っ越しできない、なんてことになりかねません。
支援制度の有無だけで移住先を選ぶのではなく、長く生活できるかどうかの視点で慎重に移住先を選ぶことが大切です。
まとめ
田舎や地方への移住時には、まとまった助成金や住宅の補助といった移住支援制度をうまく活用しましょう。
住みたい移住先で移住支援制度をうまく活用できれば、移住時の経済的な負担をできる限り軽減できます。ただし、移住支援を受けるには移住後数年の定住といった条件があります。制度目当てに安易な引っ越しをしても、「やっぱり合わないから帰りたい」と、気軽にUターンするのが難しくなります。
支援制度はあくまで「住みたい自治体にあれば活用するもの」であり、移住の目的にするものではありません。大切なのは各家庭の希望・条件に見合った移住先かどうかです。よく考えたうえで移住先を選びましょう。
なお、移住後の中古物件を探す際は、当サイト「いなかも家探し」をご利用ください。移住者人気の高い長野県・山梨県や静岡県の物件も多数取り扱っているため、現地で物件を見て移住生活をイメージすることも可能です。
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この記事の著者
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資格:宅地建物取引士
不動産会社に10年を超えて在籍し、Webの業務をこなしながら宅建の資格を取得。勤務中に色々なお客様の悩みや喜びの気持ちに接して来た経験を活かして、不動産売却(別荘売却)に少しでもお力になれるよう協力します。
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